もう顔も思い出せないけれど

専ら音楽を聴くときはiTunesだったのに、久々にxアプリを開いたら懐かしの音楽が。
山中千尋、好きだったなあとか、そんな感じで。今日のBGMに決定。コーヒーかウイスキーが飲みたくなります。

今日は「もう顔も思い出せないけれど」ちょっと切ない話。

サザンクロス駅から歩いて5分だか10分だかのところにあるとあるホテルのドミトリーで一緒になった娼婦のねえちゃん。もう顔は思い出せないけれど元気でやっているだろうか。朝起きると彼女は私のために朝ごはんの支度をして眠っていた。

語学学校をサボって、遠くに行こうと言った彼女は特急電車の切符を買ってくれて郊外まで連れて行ってくれた。世界中を好きなように回っていて、美味しいマフィンをごちそうしてくれた彼女は今どの国にいるのだろうか。私がいたから、アメリカ行きを延期してくれたのに、私は現地の友人と遊ぶために彼女の最後の「会いたい」を断ってしまった。

もう顔も思い出せないけれど、あの頃、私は彼女に恋をしていて、それを受け入れてくれたけれど結局会えずじまいで、もう永遠に会うことはない。彼女のくれた本が未だに家にあって、本を見ると思い出すことがたくさんあって。

どこで何をしているのかな。もう会えないのかな。覚えているのは名前だけ。

そんな儚い想い出を時々思い返しては未だに、心のなかで引っかかっています。
もうそれが2年も前だなんて信じられないのです。