2015年を振り返ってみると

いよいよ大晦日で通常営業も終了し、ちょっと書類整理にとりかかっているところです。
思い返してみると、今年は一気に大容量メモリでの救出要請が増えたようにおもわれます。
また、それとともに依頼品としてお預かりするカードメーカーもずいぶんと入れ替わってきたようにも思われます。

この仕事をはじめた当初はやたらと某○-DATAさんとかKING〜さんとかで救出不可能な状態まで進行しているようなものがよく見られたものですが、最近ではずいぶんと救出率も向上してきて、おそらくはおおもとの生産設備がずいぶん安定してきているのだろうなと思われます。

定番のSANDISKさんやPANASONIC、TOSHIBAさんのカードも売れている分だけ不具合品としてお預かりする機会はあいかわらず多いです。
正直なはなし、数年前までは依頼品でPANAのカードが来ているのを見ると内心「ああ、無理かな」と祈るような気持ちで検査機に通していたものでしたが(それほど、PANAのカードはギリギリまで動き続ける傾向だったということかもしれません)、いまではすっかり他社のカードと差の無い挙動を示すようになってきてほっとしています。

それにしても、パッケージの簡略化はすごい勢いで進んでいるようです。
SANDISKさんのSDカードでもケースを外してみると接点付近に1つ石が実装されているだけで、あとは基板すらなくてからっぽのケース部分をつまんでいるような感じになってきています。(以前は上海問屋さんのカードでそういう作りのを見ることが多かったですが今では一般化してきてるみたいですね)

コスト的には安くできるのでしょうけれど、復元やさんの意見としてはこの実装はあまりおすすめできないです。
接点の裏付近に大きなものが実装されているせいで、割れるんです。チップが。
カードの抜き差しが原因ということもあるでしょうし、ライトプロテクトのスイッチ付近が割れているものもよく見るのでスイッチそのものが固くて中のチップにへんな圧力をかけてしまったというものもあるかと予想されます。

内部で割れてしまっていると、場合によってはものすごい発熱をします。
利用者さんはあまり気づかれてないことも多いようですが、SDカードの外装ケースが中の熱で変形して部分的にふくらんでいることも割とあります。さわって火傷するくらいの温度ですから、当然ながらそれを装着していたはずのカメラやパソコンなどにも悪影響がでていることもあるかと思われます。

microSDカードの依頼品では今年もさんざん火傷しました(笑)
ほんとに不調なカードは発熱する症状もありますから、特にスマホのような機器に差し込みっぱなしだと危ないです。
不具合を感じたらカードをまず取り外しておくことがデータ救出の観点以外からも重要と言えます。

32GB以上のカードでは料金が高額になりつつあることから、手軽にご利用いただけるように割引策も導入しておりますが、そろそろ32GBいっぱいに使われているようなカードをお預かりする機会も増えてきています。
64GBや128GBのカードをおあずかりする機会も徐々に増えてきていますので、来年はなんとか機材増強をすすめて低価格を維持できるように頑張っていかねばと画策中です。

さて、こんな雑感を持ちながら本年の営業はそろそろとしたいと思います。
2015年もご愛顧をいただきましてありがとうございました。
2016年もより一層ご期待にそえるよう尽力いたしますので、どうぞ宜しくお願い致します。

年末年始の営業時間について

2015年も残すところわずかとなりました。例年この時期は年賀状需要などでデータ救出依頼も大変混み合っておりますが、弊社は年内無休で救出作業にあたっておりますので、お急ぎのお客様も安心してご利用いただければ幸いです。

さて、年内は12月31日までの営業となり、年始は1月2日からの営業開始となります。一部受付時間の変更などにつきましては以下の通りとなります。

12月30日 通常営業(09:00〜21:00)
12月31日 時短営業(09:00〜19:00)
 1月 1日 休業日
 1月 2日 時短営業(10:00〜21:00)
 1月 3日 通常営業(09:00〜21:00)

1月4日以降は1月31日まで土日祝も含め通常営業の予定です。

なお年末年始は運送業者さんの動きも慌ただしくなりますので、配送の遅延などについてはあらかじめご容赦頂ければ幸いです。お急ぎの納品についてはオンラインでのデータ提供も柔軟に対応させていただきますので、ご遠慮なくお申し付けください。

カード送付キットが好評です

お仕事や育児のためになかなか時間の自由がなく、SDカードを送りたいけれど郵便局に行く時間や宅配便で送る梱包材を買いに行くのもままならない。
こういったご意見をいただくことがしばしばありました。

弊社としてもなんとか送って頂く際の手間を省けないものかと検討いたしました。

一番は全国各地に拠点をむらなく置き、弊社スタッフが直接回収に伺うなどのサービスができればベストかもしれないのですが、それを実施しようとすると拠点やスタッフを大幅に増強しないといけなくなり、結果として大幅に料金アップせざるをえなくなるという結果が目に見えています。

あくまでも高品質なサービスをできるだけご利用いただきやすい価格でという根本から外れてしまうようなことがあっては、一件あたり数十万円もかかるような大手業者さんと何が違うの?ということになってしまいます。

なんとかいまの料金を維持したままでお客様の手間を最小限にすることはできないものかと考えた結果、カードを送って頂くための専用梱包材(封筒など)をご希望に応じて弊社から送付させて頂くことで対応させて頂くこととしました。

はじめはひっそりと始めた送付キットの案内でしたが、いつもお世話になっているヤマト運輸さんのご協力もあって到着した送付キットでご自宅から直接お送りいただけることもあり、梱包資材を準備頂く手間や郵便局あるいは宅配業者さんまで足をのばしていただかなくても手軽にカードをお送りいただけるようになったことで、ご活用頂く機会も徐々に増えてまいりました。

どうしても梱包材や送り込みコストがかかってしまう関係上、料金をぎりぎりまで切り詰めた「お手軽コース」ご要望のお客様からは実費程度の手数料を頂く形(2015年内いっぱいは無料)となりますが、「プレミアムコース」ご要望の場合にはこれからも頑張って無料で配布させていただきますので、お気軽に活用いただければ幸いです。

64GB以上のSDXCで似たような症状が

お仕事柄、時期によって似たような不具合症状のメモリーカードがかたまって寄せられる傾向があります。
メーカーが偏ったり容量が偏ったり、それはそれはまるで申し合わせたかのように全国各地から同じような症状が出ているものだなと感心することもしばしば。
たとえば、表記されているカード容量がある日突然半分くらいになってフォーマットしてもなおらなくなった、とか。

ここ最近で多くなってきたのは64GB以上のSDXCカード(microSDXCカードを含む)で、本当にメモリが載ってるのかな?と思うような症状のものにちょくちょく出くわします。いや、たしかに表記も表示も64GBなどとは書かれているしステータスも返ってくるのですが。

お客様からは「少し前まではちゃんと再生できていた」ということなのでメモリが全くないというわけではないはずなのですが、調べても調べても同じ内容が別のアドレスから重複してかえってきたりと不可解なことこの上ない症状がでてきます。
精巧にできた容量偽装品なのかな?と思わなくもないですが。

いよいよ12月になりました

年賀状づくりなどで写真需要が増えるこのシーズンですが、同時にトラブルも急増する時期で弊社にも連日多くの復元依頼が寄せられております。
特にこの時期は個人のお客様からのご依頼でなおかつお急ぎの案件が増えますので、なるべく柔軟に必要なカットのみ先行してオンライン提供させていただくなどの対応もさせていただいておりますのでお気軽にご相談ください。

営業予定ですが、弊社は例年通り12月31日大晦日まで無休で営業しております。
※12月31日のみ18時までの対応となります。
※1月1日はお休みをいただきますので年始の営業は1月2日からとなります。

この時期でも、なんとかお預かりから2日程度でのご報告と迅速な納品に努めておりますので、お急ぎのお客様にも安心してご利用いただけるよう全力をつくします。