ドメインを廃止するのは勇気が要る

もう、ひと昔どころかふた昔以上前のお話。

個人レベルでドメインを取得してオリジナルドメインのメールアドレスを持つなんてことが現実的な料金でできるようになった頃のこと。

たしかまだその当時は、数万人規模の従業員をかかえる私の古巣の企業ですらWEBへのアクセスやメールアドレス配布は業務上必要と認められた申請者のみだったりした古い古い時代

個人的にBBSの流れからWEBへと順調に移行していた私も例にもれず、自分を現わすためのドメイン名を取得してみたのですね。

お名前ドットコムのWEBページよりドメイン料金

■他企業で使っていたドメインだった

ところが、その取得したドメインは実は他の企業が直近まで使われていたドメインだったようで、期限更新されずに第三者取得ができる状態になっていたのをたまたま私が契約してしまったという事らしく。

なぜその事実が判明したかというと、ここからが恐ろしいところなのですが、

その企業の担当者あてと思われるメールがたくさん入ってきたからなのです

偶然にも同じアカウント名を作ったという面倒なお話ではなく、メールサーバーのデフォルト転送というものがありまして、作ったアカウントに合致しないメールアドレスあてに来たものはすべてデフォルトアカウントのメールボックスに格納されるということに。

普段はチェックする必要のないメールが溜まるところと解釈していたのですが、ふとたっぷりと溜まっているメールボックスの中を見てみると、取引の見積もりやら計画やら一目見てわかるようなビジネスメールがどっさりと

■現代では大問題ですが

それこそ、現代社会では大問題になるお話ですし、なんならドメイン契約更新にしくじった大手企業のドメインを買い漁って情報を詐取するなんてこともある世の中になってしまったわけなのですが、その当時はまだおおらかなものでして。

※1.それこそ当時はまだメールは補助手段で、電話やFAXや対面が主な手段。メールを送ったから確認してねとすかさず電話を入れるような対応が普通だった時代ですからメアドをロストしても痛手ではなかったでしょう。

※2.余談ですが弊社もとうとう昨年度末でFAX専用番号を廃止しました。時代の流れですね。

とりあえず私としてはデフォルト転送を停止して余計なメールがこっちに飛んでこないようにして対策終了

どこの企業なのか知る由もありませんでしたが、先方からもコンタクトを取ってくるようなこともなくきっと別のドメインを取得されたことでしょう。

とにかく、うっかりドメイン更新を忘れて失効し、悪意ある第三者に契約されてしまったら大変なことになるのだなあと実感したできごとなのでした。

■時は過ぎて2020年代

さっきまでのお話は1990年代後半くらいです。記憶があいまいですがだいたいそんなところです。

さて、そんなドメイン取得ブームがまだ残っていた時期に取得して運用していたドメイン名がいくつか今の私の管理下にあるわけなのですが。

察しの良い皆さんならもうお気づきですね。

そう、怖いんです、廃止するのが

個人利用ばかりなので前述の企業の事例ほどクリティカルではないのですけれど、いったいどこにどのドメインのどのアカウントでメールアドレスとして登録したかなんて、20年近くも経過していると全て覚えていられるはずもなく。

もちろん主だったところはすべてちゃんと登録管理できているので主利用のドメイン名が変更になるたびに修正できているんですが、その都度かならず漏れというものが出てきます。

1つ1つの漏れはそう大きくならないように普段から(昔から)考えて使う習慣はあるのですが、ドメインごとごっそりと悪意を持って突き合わせていくと漏れてはいけないような情報に組みあがってしまうのではないかという恐怖感が付きまとうわけで。

その恐怖感を払拭するために採った策が、ネガティブというかパッシブというかなんというか「時間が全てを薄めていくだろう」的な発想でして。

はい。もうそろそろ実質的に使用しなくなってからも20年近く経過しようとしているのに契約だけ残ってるドメインがあります。

■ドメイン維持費が高くなりました

そろそろ修正漏れも見られなくなってきたことだし区切りをつけないとな、と漠然と考えていたタイミングで入ってきたのが「ドメイン維持費(更新費)が軒並み高くなるよ」という各企業からのお知らせ。

さくらインターネットのWEBページよりドメイン料金

取得したころは1ドメインあたり年間1,000円くらいだったものが、いつの間にやら2,000円とか3,000円とか。使わないと決め込んでいるものを維持し続けるにはすこしもったいないと感じる水準になってます。

そうなると渡りに船というか背中を押してもらえた感覚で、ようやく20年来の未使用ドメインを放流する覚悟ができたのでした。

※くれぐれも悪意をもって取得しないでくださいね。


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