ゆうちょATMはスマホで入出金できる

つい先日、諸用で外出した帰り道、ついでにゆうちょATMで口座入金しようと財布に現金を入れて立ち寄ったのですね。

タイトルからもう予想できている諸氏も多いかと思いますが、ゆうちょのカードも通帳すらも持たずに訪れたおかげでATMの前でただひたすら立ちすくんでいる様子は容易に想像がつくかとおもいます。

そんなわけで自分を罵りながらその場を後にしたわけなのですが、その後で知ったのです、通帳もカードも無くてもスマホアプリを入れていればゆうちょATMで入出金ができる事を!

■ゆうちょアプリは2つ

私はすでにiPhoneに「ゆうちょ通帳」アプリをインストールして設定済みだったので、ATMの入金操作のあとでATM画面上にQRコードを表示させればスマホアプリ側で読み取って入金処理ができるはずだったようです(まだ試していませんが)

そしてもう1つ「ゆうちょ認証」アプリをインストールして設定しておけば、ATMでの出金についてもカードや通帳なしで行えるらしい、という説明を読んだのでさっそくインストールしてみました。

■初期設定に悩む

ところがその「ゆうちょ認証」アプリはさすがにキャッシュカードや通帳での認証の代わりになるものなので、口座登録時の本人確認が必要となります。

とはいえいまどきなので、スマホから「運転免許証」か「マイナンバーカード」を読み取ってしまえばOKという作りになっています。

ゆうちょ認証アプリの登録画像
Screenshot

というわけでさっそく手元の「運転免許証」で本人確認をしてしまおうと操作を進めてしみたわけなのですが・・・

運転免許証の読み取り案内画像
Screenshot

■運転免許証の暗証番号って?

運転免許証」ってもう何年も前からICチップが内蔵されていて、免許更新の際に暗証番号を登録しますよね

ですがいまだかつて運転免許証に登録した暗証番号を使ったことなど1度もありません

運転免許証の暗証番号入力画像
Screenshot

何年も使わないものは忘れます。いたってふつうの人間ですもの。

ところがこの「ゆうちょ認証」アプリではじめて運転免許証の暗証番号を入力する必要にせまられました。しかも2つとも!

1つはかろうじて覚えてましたが、もう1つなどさすがに忘れ去っており、しかもどちらが1つめで2つめかなど全く記憶に留めていない。

可能性の高いであろうものを2つ入力し、運転免許証をスマホにかざして読み取らせてみたものの暗証番号違いということで拒否され、しかも3回間違ったら免許証自体のICチップがロックされるという説明文に恐れ慄きやむなく作業を中断したのでありました

免許更新時にプリントアウトされる暗証番号のシートは残しておかないとだめだなと思った瞬間でした。

■マイナンバーカードでリベンジ

さてその後、自宅に戻ってからマイナンバーカードでの登録を試みるわけです。

さすがにマイナンバーカードは確定申告や住民票請求やらで使う機会も多いため、暗証番号(と電子証明書パスワード)はしっかり覚えています。

マイナンバーカード認証画像
Screenshot

さあいつでも暗証番号を聞いてくれたまえ!などと意気揚々と登録を進めてみると、あれ?今度は暗証番号を入力するような画面が出てこないまま、次へ次へと進んでゆきます。

マイナンバーカード読み取り画像
Screenshot

券面に書かれているような情報を入力しただけでカードの読み取り画面まで進んでしまいました。なんだか簡単すぎて拍子抜け、というか逆にセキュリティ的に恐怖でもあります。

■無事に登録完了

とはいえ、これで口座情報と本人確認ができあがったわけで、手元のiPhoneがゆうちょ銀行のカードや通帳の代わりとして使えるようになりました

私のようなおっちょこちょいが、カードも通帳も忘れたまま現金だけ握りしめてATMの前で呆然と立ち尽くすといった事もこれで無くなることでしょう。。。きっと。

■ゆうちょATMの操作

ただちょっとわかりにくいのがATMの操作。

はじめから画面上にスマホ連携のメニューがデカデカと出ているわけではなく、たとえば現金を口座に預け入れる操作をした後でこっそり「スマホ連携」といったメニューボタンが表示されます。

それをATM画面上でタップすることでATM画面にQRコードが表示されるのです。

あとは、スマホで「ゆうちょ認証」アプリを開いて「QRコード読み取り」ボタンをタップすると、カメラが起動してATM画面のQRコードを読み取ることができる、という段取りになってます。

いまのところまだ実機で試せていないのですが、いざ忘れてしまった時のためにあらかじめアプリを入れて登録しておくことは、リスク管理的にも良いのじゃないかななんて思います。

いや、忘れ物をしなければ良いじゃないか、と言われればそれまでですが。


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造幣局・桜の通り抜け2024

コロナ禍以降、再開されたとはいえ事前予約制になったせいで、気が向いたときにさっと見てこようというわけにもいかなくなったわけなのです桜の通り抜け。

しかし、そのおかげもあり人がいっぱいでごった返していてゆっくり見物もしてらんない、なんてことがなくなったのは良い効果でもあり、予約さえ取りやすければ良いわけなのですが。

■晴れた日に訪れました

あらかじめ都合をつけ予約を入れた日にはきっちりと雨が降るわけでして、自分でもその確率の高さに驚くことがしばしば。

天気予報をみて早々と断念しキャンセルした後、確実に晴れているであろう日に再予約をしてようやく訪れることができました。

桜の写真・通り抜け2024

もともと桜を撮るのって背景と同化しちゃうので苦手なのですが、久々のカメラ出動だったおかげもあって設定が全然思い出せない(笑)。

桜の写真・通り抜け2024

いつもの単焦点でなく久々にズームレンズでPモードです。もう全部カメラ任せ。どうでも良い話ですが個人的にミラーレス用のズームレンズは1本しか持っていません。

桜の写真・通り抜け2024

ズームレンズでも結局はテレ端かワイ端のどっちかしか使わないというのも理由の1つですが。

桜の写真・通り抜け2024

晴れているってのは充分な光量があって楽ですね、いつもは曇天だったり夜間だったりと光量不足に悩まされシャッタースピードを稼ぐにはどうしよう、と考えてばかりなのとは対照的にすごくシャッターを切りやすい・・・多少暗いズームレンズになってもぜんぜん余裕なのが感動的。

ただし画面が見えんのでほぼ目視でレンズの方向が撮りたい桜に向いているかだけを確認し、ノーファインダー相当な撮り方になってます。

桜の写真・通り抜け2024

ときどきiPhoneに持ち替えて撮り比べたりもするのですが、

たしかに画面上ではキレイに見えるですが、なぜだか加工された色っていう感じで、やはり自然に撮れるのはミラーレスの側という印象が強いですね。

桜の写真・通り抜け2024

というわけで通り抜け入場から30分ほどの行程ですが、気が触れたかのように桜を撮りまくっておりました。30分でカードフル近くまで撮ったのは初めてかもしれない。


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ドメインを廃止するのは勇気が要る

もう、ひと昔どころかふた昔以上前のお話。

個人レベルでドメインを取得してオリジナルドメインのメールアドレスを持つなんてことが現実的な料金でできるようになった頃のこと。

たしかまだその当時は、数万人規模の従業員をかかえる私の古巣の企業ですらWEBへのアクセスやメールアドレス配布は業務上必要と認められた申請者のみだったりした古い古い時代

個人的にBBSの流れからWEBへと順調に移行していた私も例にもれず、自分を現わすためのドメイン名を取得してみたのですね。

お名前ドットコムのWEBページよりドメイン料金

■他企業で使っていたドメインだった

ところが、その取得したドメインは実は他の企業が直近まで使われていたドメインだったようで、期限更新されずに第三者取得ができる状態になっていたのをたまたま私が契約してしまったという事らしく。

なぜその事実が判明したかというと、ここからが恐ろしいところなのですが、

その企業の担当者あてと思われるメールがたくさん入ってきたからなのです

偶然にも同じアカウント名を作ったという面倒なお話ではなく、メールサーバーのデフォルト転送というものがありまして、作ったアカウントに合致しないメールアドレスあてに来たものはすべてデフォルトアカウントのメールボックスに格納されるということに。

普段はチェックする必要のないメールが溜まるところと解釈していたのですが、ふとたっぷりと溜まっているメールボックスの中を見てみると、取引の見積もりやら計画やら一目見てわかるようなビジネスメールがどっさりと

■現代では大問題ですが

それこそ、現代社会では大問題になるお話ですし、なんならドメイン契約更新にしくじった大手企業のドメインを買い漁って情報を詐取するなんてこともある世の中になってしまったわけなのですが、その当時はまだおおらかなものでして。

※1.それこそ当時はまだメールは補助手段で、電話やFAXや対面が主な手段。メールを送ったから確認してねとすかさず電話を入れるような対応が普通だった時代ですからメアドをロストしても痛手ではなかったでしょう。

※2.余談ですが弊社もとうとう昨年度末でFAX専用番号を廃止しました。時代の流れですね。

とりあえず私としてはデフォルト転送を停止して余計なメールがこっちに飛んでこないようにして対策終了

どこの企業なのか知る由もありませんでしたが、先方からもコンタクトを取ってくるようなこともなくきっと別のドメインを取得されたことでしょう。

とにかく、うっかりドメイン更新を忘れて失効し、悪意ある第三者に契約されてしまったら大変なことになるのだなあと実感したできごとなのでした。

■時は過ぎて2020年代

さっきまでのお話は1990年代後半くらいです。記憶があいまいですがだいたいそんなところです。

さて、そんなドメイン取得ブームがまだ残っていた時期に取得して運用していたドメイン名がいくつか今の私の管理下にあるわけなのですが。

察しの良い皆さんならもうお気づきですね。

そう、怖いんです、廃止するのが

個人利用ばかりなので前述の企業の事例ほどクリティカルではないのですけれど、いったいどこにどのドメインのどのアカウントでメールアドレスとして登録したかなんて、20年近くも経過していると全て覚えていられるはずもなく。

もちろん主だったところはすべてちゃんと登録管理できているので主利用のドメイン名が変更になるたびに修正できているんですが、その都度かならず漏れというものが出てきます。

1つ1つの漏れはそう大きくならないように普段から(昔から)考えて使う習慣はあるのですが、ドメインごとごっそりと悪意を持って突き合わせていくと漏れてはいけないような情報に組みあがってしまうのではないかという恐怖感が付きまとうわけで。

その恐怖感を払拭するために採った策が、ネガティブというかパッシブというかなんというか「時間が全てを薄めていくだろう」的な発想でして。

はい。もうそろそろ実質的に使用しなくなってからも20年近く経過しようとしているのに契約だけ残ってるドメインがあります。

■ドメイン維持費が高くなりました

そろそろ修正漏れも見られなくなってきたことだし区切りをつけないとな、と漠然と考えていたタイミングで入ってきたのが「ドメイン維持費(更新費)が軒並み高くなるよ」という各企業からのお知らせ。

さくらインターネットのWEBページよりドメイン料金

取得したころは1ドメインあたり年間1,000円くらいだったものが、いつの間にやら2,000円とか3,000円とか。使わないと決め込んでいるものを維持し続けるにはすこしもったいないと感じる水準になってます。

そうなると渡りに船というか背中を押してもらえた感覚で、ようやく20年来の未使用ドメインを放流する覚悟ができたのでした。

※くれぐれも悪意をもって取得しないでくださいね。


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AdSenseの広告コードが勝手に消えた

ついひと月ほど前からAdsenseを始めて以来、順調に低空飛行を続けそのうちコーヒー一杯くらいは飲めそうだなとレポートを眺める日々です。

ところが、気が付くとまったく推定収益額が上がらず、サイトへのアクセスそのものは特に変動がないという不思議な現象が起こっていました

■閲覧者全員がAdSense広告を器用に避けた?

ひょっとして、広告ブロッカーが突然優秀になったりしてサイト訪問者の全員が器用に広告に触れることなく閲覧している、なんてことがあるのかな?などと予想してみたのですが・・・

さすがに天下のグーグル様が配信に手を下しているAdSenseでそんな器用に回避できるとも思えず(私個人的には、WEBの理想的にはそれが実現するのが一番良いとおもっているのですけれどね)

余談はさておき、いったい何が起こったのだろうと調べてみることに。

■AdSense内のメニューをチェック

まずは、予想外にさらっとAdSenseの審査に通ってしまったがゆえに「今になってやっぱり低品質なコンテンツだ」とグーグルから否認されてしまったのかなあ?なんていう疑心暗鬼に陥ります。

あるいは、自ドメインのサーバーの認証が解けてしまったのではないだろうか?何度も抜き打ちでチェックされるのかもしれないなあ、などとネガティブな妄想にも駆られます

そのため、アドセンス内のメニューから配信登録の状態をチェックしてみます。

AdSenseの認証状況

どうやら、審査が否認されたわけでもなく、認証が解けてしまったなんてこともなく、いたって平常運転である様子でネガティブな予想はただの取り越し苦労だったようです。

そうなると調べる対象はAdSense側ではなく手前のWordpress側ということになります。

■どうやってAdSense広告を配信していたか

さて、AdSenseの広告配信コードはいくつかあるようですが、導入がもっとも楽な方法1つのみを選択しておりました。

具体的には、ブログ運用はローカルのWordpressで行っており、広告の配信方法はAdSenseに完全お任せな「自動配信」のみとしています。

導入時にさらっと調べて、もっとも楽そうな「テーマヘッダ(header.php)」ファイルにAdSenseの配信コードを1行ペタッと貼り付けるというお手軽な導入方法で配信を開始し、今に至ります。

■テーマヘッダーのコードが初期化されていた

配信コードが変更されたりしていないか(無いと思うものの)念のためにAdSenseで再びコードをコピーして、既存のコードに上書きするつもりでWordPressの設定からheader.phpファイルの中身を開いてみると・・・あれ?有るはずの配信コードが存在しない

Wordpressのテーマファイルエディタより

どこか別のファイルに貼り付け直したんだっけ?と疑問に思いながら適当なファイル達の中身をチェックしてみるものの、やはり存在しない。

どういうわけかAdSenseの配信用コードがきれいさっぱり消えてしまっているようです。

■ファイルが初期化されていた

そういえば、数日前にWordpressの自動更新が掛かっていたなと思い出しました。

どうやら自動更新の最にあろうことかテーマヘッダ等のファイルが初期状態に差し替えられてしまっていたようなのです。

今までローカルのWordpressに対してはせいぜいウィジェットを少し貼り付けるくらいの事しかしていなかったために、ヘッダが初期化されてしまうことがあるなんて考えたこともなかったのです。

原因が特定できれば対処は簡単で、ふたたびテーマヘッダファイルにAdSenseの広告配信用コードを1行ペタッと貼り付けて更新するだけ。

動作確認をすると、ちゃんと表示されるように戻っていました(ページの前半部分が広告だらけになるので実はあまり好きではないのですけれども)

■ふいの初期化を回避するためには

ヘッダーファイルにコードを貼り付けてしまう方法がもっとも楽なのはおそらく揺らぎのない事実でしょう。

ですが、ふいに初期化されてしまうと気が付かないうちに広告配信が止まってしまっているということが起こります。

ヘッダーに貼り付ける以外の方法としてウィジェットとして追加しておくほうがより安心して任せていられるのかな?と考えるのですが、されどうでしょうか?

とりあえず私としては、気が付いたときにサクッと貼り付け直せるようにマニュアルを整備したところで手が止まっちゃっているのですが(^^)


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SNMPマネージャの活用

居室の片隅で地味にお仕事を続けてくれている積層LEDの監視灯があります。よくある「赤・黄・緑」の3色のランプで状態を教えてくれるものです(2色や5色のものもあるのですが3色が多いのではなかろうかと思います)

古いものではありますが、ふいのトラブルを察知するためにはとてもありがたい存在なのです。

積層灯を見上げる写真

■ちょっと使い方を変えてみようかと

この監視灯、世間的にはどう表現したら伝わりやすいのだろう?積層灯とか言ってもピンとこないだろうし3色ランプとでも表現したら良いのかなと微妙に悩むところではあるのですが、姿をみると誰しもが見たことのあるものであろうとおもいます。

ウチで使っているのはパトライト製のネットワークシグナルタワーの15年くらい前のもので、基本的にpingでの死活監視以外の機能は使っていない状態です。

しかし、何の気なしに販売されていた当時のカタログを眺めているとSNMPマネージャとしての機能も含まれているのだとかいう記載がありました。

ということは、定期的にpingが通るかどうかで判定しているのとは別に、ルーターなど監視対象機器からのtrapを受信して警告を発してくれるハズなわけで、pingよりも少し早くきめ細やかに察知できるかもしれないわけですね。

せっかく機能が実装されているならば、使ってみないと気になってしゃーない性質なのでちょっと設定をいじってみることにしました。

居室の片隅で光る積層灯

■まずはSNMPってなんぞや

ちょっとした規模であってもネットワーク構築に携わっていると知らず知らずのうちに目にしているSNMPですが、末尾に「P」と入っているからにはなんらかの通信プロトコルなんでしょうねえ、いつか使うことがあるかなあ?という程度の認識しかないのが普通だと思います。

実際、使わなくてもちゃんと動かす分にはなんら問題はなく、どちらかと言えばSNMPのご厄介になるシーンというのはようするにトラブルが発生している状態なので、できることならご厄介になりたくないプロトコルかもしれません。

トラブルへの対処というのは多くの場合は時間との戦いであったりもしますので(時間が経てば経つほど状況が悪くなるので)いち早く察知できるというのは本来ありがたいはずなのですが。

さて、横道にそれましたがそのSNMPは「Simple Network Management Protocol」という名称の略称になります。その名の通りというわけじゃありませんが枯れた技術として定着しているものです。

■SNMPってなにができるか

さてそのSNMPですが、v1、v2、v2c、v3といったバージョンがあるようで、標準的なものはv2cとされている(とりあえず積層灯がv2cに対応しているからそうなのでしょうと理解)らしいです。
※バージョンが上がるごとにセキュリティが高まり、セキュリティの低いv1とv2はもう使われないようですね

そしてこのプロトコルを使って、監視対象機器のCPUやメモリの使用状態やネットワークの通信状態であるとか、筐体温度はどのくらいまで上昇しているかとった割とハードウェア寄りの情報までこまごまと得ることができます。

しかもネットワークに負荷をかけることのない小さな情報のやりとりで済むのが特徴の1つとされています。

トラフィックやハードウェアの稼働率なども取得できるので稼働ログ的にも使えるようなのですが、そういう日常的な使い方というよりは異常をいち早く察知するという意図でtrapを飛ばすという用いられかたが多いように思います。

■まずはtrap送信側の設定

まずは状態を監視したいルーターにログインし、送信先として積層灯を思い浮かべながら設定します。

snmpv2c host 192.168.xxx.xxx public
snmpv2c trap host 192.168.xxx.xxx
snmp sysname “Router-1”

snmp trap enable snmp all
snmp trap send linkdown LAN2 on

※192.168.xxx.xxxはtrapの送信先となる積層灯のIPアドレス
※ちなみにYAMAHAルーターのコマンドです

という感じが最低限必要な情報になるでしょうか。送信する側の設定内容はいたってシンプルですね。

今回、実験台になってくれるルーターはLAN2ポートを保守用に空けてあるので、trapの設定もLAN2インターフェイスを明示してonにしています。

■そしてtrap受信側の設定

受信側の設定をするために積層灯の管理画面にログインし、

パトライトの積層灯設定画面でSNMPのtrap受信設定

動作設定の項目の中にある「TRAP受信設定」という非常にわかりやすいメニューを開くことになります。

積層灯SNMP受信TRAP設定画面

そして、実際に受信したいものを設定するわけなのですが、一瞬ひるんだのが「TRAP番号」の項目。その下にOIDと書かれた項目があるので、それではこのTRAP番号とやらには何を入れるんだろう?と悩んだわけなのですが、結論としてはここにOIDを入れることになります(むしろvariable bindings1と2は空で良さそうです)

グループ名称は任意の文字列で良いので自分がわかりやすいように「テスト、リンクダウン」とでも入力しておき、

TRAP送信元アドレスは、監視対象ルーターのIPアドレスを入力しておきます。

■OIDはなんだろう?

さて、TRAP番号と書かれている項目にはOIDという識別子を入力すれば良いということは解ったものの、具体的にどういったOIDを入力したら良いのだろうと少し頭を悩ませます。

先述のようにSNMPでは監視対象機器の様々な状態を得ることができるわけなのですが、動作テストも含めて最もわかりやすいのはネットワークのリンクダウンとリンクアップだと思いますので、ここはひとまずLinkDownとLinkUPのOIDを調べます。

ここでも、OIDを調べようとすると標準MIB、拡張MIBと絡んできますがひとまず標準MIBでサイト検索するとある程度まとまった情報が出てきますので、そのなかから必要そうなものをピックします。

1.3.6.1.6.3.1.1.5.3 (LinkDown時)
1.3.6.1.6.3.1.1.5.4 (LinkUp時)

あと、今回ヤマハのルーターからのtrapを活用したいのでヤマハ独自のMIBの中から、

1.3.6.1.4.1.1182.2.3.0.5 (トンネルLinkDown時)
1.3.6.1.4.1.1182.2.3.0.6 (トンネルLinkUp時)
1.3.6.1.4.1.1182.2.1.0.3 (ルーター本体のALARM LED点灯時)
1.3.6.1.4.1.1182.2.2.0.1 (ルーターへのログイン時)

も、いずれ使いそうなのでメモっておくことにします。
もっと詳しくはYAMAHAさんのページも参考になるかもしれません

スクリーンショットには設定3のページ(空のページ)を貼っていますが、実際にはリンクダウンのTRAP受信は設定1、リンクアップのTRAP受信は設定2にそれぞれのOIDを入れています。

さて、受信する項目を入力したら、さらにその下にある動作設定をすることになります。

積層灯SNMP受信TRAPの動作設定画面

動作と言っても設定すべきことは単純で、どのランプを点灯あるいは点滅や消灯させるか、ブザーを鳴らすか、メールを送信するかといったような設定になります。

ただ、今現在すでに3色あるLEDランプのうち赤色と黄色はping監視で使っているので触らないこととして、正常時には点灯したままにしている緑色のランプの設定で遊んでみることに。

点灯時=正常な状態である、
消灯時=監視できていない状態、というのが基本定義なので

点滅1、点滅2という2つの状態はまだ自由に使えることになります。なので今回はLinkDownのtrapを受信したら点滅させ、LinkUpのtrapを受信したら点灯状態に戻すといった2つの設定を行ってみます。

といっても記載する内容は単純で、設定1にLinkDown時のOIDをTRAP番号として入力、設定2にLinkUp時のOIDをTRAP番号として入力、設定1・2いずれのTRAP送信元アドレスにもルーターのIPアドレスを入力し、動作状態は緑色を点滅・点灯とそれぞれ選択して残りは空欄でOK

■いざ実験

さて、送信側受信側それぞれの準備ができたところで、いよいよLAN2に接続したケーブルを抜いてみることにします。

すると間髪をいれず積層灯の緑ランプが点滅をはじめました。どうやら正常にtrapが受信されて設定通りに動いたようです。

ふたたびLAN2にケーブルを接続してみると、これもまた間髪をいれず積層灯の緑ランプが点灯状態にもどりました。しっかりとtrapを受信して区別してくれています。

pingだと60秒間隔で最低でも1周期、ようするに60秒ほどは反応が遅れるわけですがSNMPのtrapに反応するとほぼその瞬間に状態変化があります。さすがに早いですし意外に簡単だなという印象です。

たいていのネットワーク系のトラブルはpingでも検出できますし実用上は支障ないわけですが、SNMPの活用でよりきめ細やかに、たとえばトラフィックが一定値を上回ったりルーターの温度上昇によっても警告を発するといった対応も可能ですし、ネットワーク機器以外にもたとえばプリンタの状態なども監視することができるわけで、業務が止まってしまうほどのトラブルに至るまえに未然に兆候を察知することができるようになります
深堀りしてゆくと応用できる幅が広がりそうではありますね。


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