WP Slimstatが原因で真っ白になってた

WordPressで一部サイトを構築してからもうかなりの年月運用しているわけですが、あまり本格的という運用には遠かったせいもあってトラブルらしいトラブルにはあわずにきておりました。

このブログ自体もWordPressで運用しているわけなのですが、つい先日ちょこちょこっとHTTPS化を進めたあとにしばらくしてからGoogleさんからGoogle detected a significant increase in the number of URLs we could not access. とメールが届いた。

なぜかこのブログを含めたWordPressサイトが数日前からアクセス不能になっている様子。
さっそく自分でも見てみると・・・ちゃんと見える。
この時点でまずおかしい。ひょっとすると自分の端末のキャッシュが効いてしまっているのかと他の端末でアクセスしてみると・・・たしかに真っ白なページが表示される!

再び元の端末でみると表示されている。
念のために表示されないブログに新たな記事を投稿するとそれもちゃんと反映されて表示されるので単純にキャッシュの問題というわけではなさそう。

なかなかにややこしい発生条件みたい。
調べてみると、WordPressユーザーとしてログインしている状態であれば全てのページが正常に表示されている。しかしログインしていない状態では一部のページが真っ白になる。
さらには一番最後に構築したページだけはログイン状態に関係なく表示できる。
考えれば考えるほど面倒くさそうな症状だ。

新たにテスト用のネットワークサイトを新規作成してみると、それはそれで特になんの設定もなく正常に表示されてしまう。どうも従来のページだけが表示できないという問題はある程度考慮しておいたほうがよいのかもしれない状態。
どこの部分を調べるべきか考えているだけで外部からアクセス不能な時間はどんどん経過していく、微妙なプレッシャー。
本業の片手間で対処するには少し過剰でひとまず発見当日中の対処はできずそのまま就寝。

さて、朝一番の新たな気持ちでまずはWordPressのデバッグモードをTrueにして(wp-config.phpのWP_DEBUG)様子をみることに。
Deprecateは山ほど表示されているが特にFatalなものは見当たらない。
ただいろんなpluginを読み込む際になにかが起こっていそうという印象だけは強く受けるような内容のエラー表示。
なので、結局のところはトラブルシュートの基本にもどって怪しそうなプラグインを片っ端から無効化し(実際にはエラー表示からそこそこ絞り込める状態ではありましたが)ある程度のところでこんどは1つずつ有効化していくことで直接の原因を絞り込むことができました。

絞りこんだ結果、WP Slimstatのプラグインを無効化すると正常に表示されるようになった!ので、このプラグインを無効化状態から一旦削除して再びインストールするとこんどは正常に表示されるようになりました。どうもHTTPS対応のサイトを構築している最中になんらかの不整合が起こっていたのであろうと推測されるものの、根本原因は不明なままなのでまた再び同じことが起こるのかもしれません。
WordPressでサイトを作るのは楽だけどトラブったときの対処はなかなか大変ですな。

本日は大寒です

1年でもっとも寒いと言われるこの時期ですが、寒いことが直接の原因となっているかどうかは別として北海道方面からの救助依頼が集中してきております。
デジカメやスマホなどに使われているようなバッテリーは急激な温度の低下で一時的に電力低下を起こすこともありますので、くれぐれも暖かい室内から急に寒い屋外でハードな使いかたをするのは避けてください。
それにしても、遠方からのご依頼は輸送費がかさむのが少し気がかりです。
基本的には弊社からの納品時には誤配などのリスクを最小限にするために宅急便(送料着払い便)を使用させていただいておりますが、ご希望によりその他の手段(レターパック等)での納品にも柔軟に対応させていただいておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

気温が下がるとデータも壊れる?

ここ数日でぐっと気温が下がってきていますね。
すごく個人的な話ですが私は寒いのは苦手です。できればずっとコタツにこもって仕事していたいのですが、なかなかそういうわけにもいきませんしそもそも職場にコタツがありません。
もっとも、寒さに弱いのは私だけではなくて、雪が降り積もるくらいの温度になってくるとデジカメなどのバッテリーの消耗も激しくなってくるようです。

さて、主にバッテリーで動いているデジカメなどでは常にそのリスクと隣り合わせとも言えるのですが、SDカードへのアクセス中の電源落ち。
もちろん最近のカメラになればなるほどバッテリーも制御側もかなり高精度かつ安全な方向に設計されているとは思うのですが(いやコストダウンのためにいろいろと省略されているようにも薄々感じますが)それでもやはりバッテリーというのはある種なまものであって徐々に電力を供給する能力が落ちていくものなのは今も昔も変わりません。

デジカメを取り巻く環境で大きく変わったのは高画素化とSDカードの大容量化が顕著でしょうか。
写真1枚あたりのデータ容量が格段に大きくなったためにそれを格納するSDカードの記憶容量も大きくなり、今ではSDHC(32GBまで)どころかSDXC(現在256GB程度まで)までサポートされるようになってもう何年にもなります。

そこそこ上級機種になると連写性能を上げるためにバッファーメモリもたっぷりと搭載できるようになり、いよいよSDカードへのデータ書き込みに使う時間と電力は相当なものと予想されます。(未操作時間でSDへの書き出しを行うことが多いのであまり利用者の目にとまることは少ないのかもしれませんが)

さてこの書き込み中にバッテリーがへたってしまうと、当然ながら電力が失われます。
この際に運悪くSDカードへのアクセス中であった場合には・・・試したことがある人は少ないかと思いますが、書き込み中にカードを抜いてしまうのと同じようなことが起こりえます。

そう、最悪のタイミングの場合にはそれまでにSDに記録されていた全データを失うことになります。
バッテリーのへたりが一時的なものであれば、またしばらくすれば電源オンにすることができますが、その際に画面には「破損したカード」や「データがありません」などと表示され、あわててここで試し撮りをしてしまうこともあるかもしれません。

もちろん最善策としては試し撮りもせずに速やかに電源をオフにしてカードを抜いて保管しておくのがベストです。
バッテリーは気温が下がると極端に能力が低下しますので、このくらい急激に気温が下がってくるシーズンでは同じような症状の救助要請が増える傾向にあります。
くれぐれもカメラを屋外で使うときは極端にバッテリーを冷やしてしまわないようにするのも、自衛策のひとつと言えるかもしれません。

64GB品の救出依頼が急増中

年末年始ごろより、特にmicroSDXCの64GB品でのデータ救出依頼が急激に増えてきております。

弊社でお受けする依頼品の傾向といえば、市場での価格が手頃になってきた直後の製品でのトラブルというのが予想されるのですが、今回も64GB品が偏って増えてきていることから、市場価格がこなれてきたのでしょう。
つい先日まで32GBが増加傾向が顕著だなあと思っていましたが、すでに市場は64GBへのシフトしつつあるようです。

もちろん、microSDHCの32GB品はもう日常的にお預かりするようになってきましたので、すっかり市場での地位も築きあげたというところでしょうか。
昨年初旬ではこの32GB品の実際の使用程度は概ね50%未満という使い方(つまりは空き領域が大半)が多かったのですが、そろそろ32GB品でもいっぱいいっぱいまでデータを保存されているようなものが増えつつあります。
これもほんの少し前までは32GBのカードをいっぱいまで使うようなのはプロかハイアマチュアのカメラマンさんのRAW撮影データでの救出要請が多かったのですが、いま現在は動画データが多く容量をくってしまう傾向もみえつつありますね。

しかし、やはり各メーカーさんはいまだにアナウンスしてくれていませんが、フラッシュメモリ媒体に長期間のデータを保存することがいかにリスクと隣り合わせかということは全く徹底されていないようです。
32GBともなると写真データ(JPEG)のみで考えると数年分くらいは余裕で格納できてしまいますから、実際にお預かりしても5〜7年前くらいまでのデータが集約されて保存されていたというケースは本当に多いです。

さて、実際の64GB品はどうよ?というところも気になりますよね。
いま現在お預かりする傾向が多いのは、銘柄としては非情に定番でメジャーと呼ばれるメーカの製品と、もう1つは某携帯キャリアのカラーのものがダントツで多いです。おそらくはスマートフォンの販売とあわせて激しい売り込みをされているのかなと予想します。

まだ販売から日が浅いものも多いと思われ、うちでお預かりする32GB品よりは多少は破損程度が浅い傾向があり、おかげで復元率もかなり高めに出てきています。(どういうわけか32GB品は限界を超えて使い続けられたような、あるいは復元ソフトなどで激しいアクセスを繰り返したのかもしれませんが、破損程度が大きく進行したものをお預かりするケースが多いです)

ただこの傾向も初期段階だからという予想を立てることができますので、これからより使用期間が長いものが増えてくると32GB品と同様の傾向を示してくるのではないかと考えられます。

それにしても大容量のメモリの普及の速さには目もみはるものがあります。
弊社でも検査機材の拡充に努めてはおりますが、なにせ検査するメモリ空間が検査機材の設計当初の10倍や20倍といった容量になってきているので、検査にかかる時間もそのぶんリニアに増加してきています。
できる限り価格水準は低くおさえるようにしておりますが、それでも検査時間にかかるコストだけは頂戴しないと事業として成り立たなくなってきてしまうところがいま現在の大きな課題のひとつになってきております。

2015年を振り返ってみると

いよいよ大晦日で通常営業も終了し、ちょっと書類整理にとりかかっているところです。
思い返してみると、今年は一気に大容量メモリでの救出要請が増えたようにおもわれます。
また、それとともに依頼品としてお預かりするカードメーカーもずいぶんと入れ替わってきたようにも思われます。

この仕事をはじめた当初はやたらと某○-DATAさんとかKING〜さんとかで救出不可能な状態まで進行しているようなものがよく見られたものですが、最近ではずいぶんと救出率も向上してきて、おそらくはおおもとの生産設備がずいぶん安定してきているのだろうなと思われます。

定番のSANDISKさんやPANASONIC、TOSHIBAさんのカードも売れている分だけ不具合品としてお預かりする機会はあいかわらず多いです。
正直なはなし、数年前までは依頼品でPANAのカードが来ているのを見ると内心「ああ、無理かな」と祈るような気持ちで検査機に通していたものでしたが(それほど、PANAのカードはギリギリまで動き続ける傾向だったということかもしれません)、いまではすっかり他社のカードと差の無い挙動を示すようになってきてほっとしています。

それにしても、パッケージの簡略化はすごい勢いで進んでいるようです。
SANDISKさんのSDカードでもケースを外してみると接点付近に1つ石が実装されているだけで、あとは基板すらなくてからっぽのケース部分をつまんでいるような感じになってきています。(以前は上海問屋さんのカードでそういう作りのを見ることが多かったですが今では一般化してきてるみたいですね)

コスト的には安くできるのでしょうけれど、復元やさんの意見としてはこの実装はあまりおすすめできないです。
接点の裏付近に大きなものが実装されているせいで、割れるんです。チップが。
カードの抜き差しが原因ということもあるでしょうし、ライトプロテクトのスイッチ付近が割れているものもよく見るのでスイッチそのものが固くて中のチップにへんな圧力をかけてしまったというものもあるかと予想されます。

内部で割れてしまっていると、場合によってはものすごい発熱をします。
利用者さんはあまり気づかれてないことも多いようですが、SDカードの外装ケースが中の熱で変形して部分的にふくらんでいることも割とあります。さわって火傷するくらいの温度ですから、当然ながらそれを装着していたはずのカメラやパソコンなどにも悪影響がでていることもあるかと思われます。

microSDカードの依頼品では今年もさんざん火傷しました(笑)
ほんとに不調なカードは発熱する症状もありますから、特にスマホのような機器に差し込みっぱなしだと危ないです。
不具合を感じたらカードをまず取り外しておくことがデータ救出の観点以外からも重要と言えます。

32GB以上のカードでは料金が高額になりつつあることから、手軽にご利用いただけるように割引策も導入しておりますが、そろそろ32GBいっぱいに使われているようなカードをお預かりする機会も増えてきています。
64GBや128GBのカードをおあずかりする機会も徐々に増えてきていますので、来年はなんとか機材増強をすすめて低価格を維持できるように頑張っていかねばと画策中です。

さて、こんな雑感を持ちながら本年の営業はそろそろとしたいと思います。
2015年もご愛顧をいただきましてありがとうございました。
2016年もより一層ご期待にそえるよう尽力いたしますので、どうぞ宜しくお願い致します。