【読書日誌】かもめホテルでまず一服


「リスボン」という文字が目に入った、購入理由はそれだけです。
「かもめホテルでまず一服」関川夏央(双葉文庫)です。

短編のノンフィクションの旅の話。一つの話はほんの数ページで、舞台はポルトガルだったり、フィリピンだったり、新潟だったり、メキシコだったり、新宿だったり、中国だったり。

旅をしているような気分にさせられる一冊でした。こんな風に世界をふらりと回れたらどれだけいいだろうか。私の知らない時代、私の知らない世界。

そして、言葉のセンスが好きでした。

タバコの味が、Goût de l’espoir、希望の味。タバコを希望の味だなんて思いもしませんでした。

血統書つきの番犬よりは首輪のない猟犬でいたい、正しくそんな気分で。私だってそうありたい。

国境の南の淡い記憶という語感も素敵だし、本の中の会話から、カミュの「ペスト」を読みたくなったり。

読んでいて思ったのは、お酒と旅は相性がいい気がする。

旅行欲が少し満たされる一冊です。そしてお酒が恋しくなる。クラシックを聴きながら旅への憧れに浸りました。

この文章を締めくくるのに、イヤホンから聞こえるのがリストの愛の夢というのはとてもふさわしい。19年前に初めて聴いて大好きになった曲だから。

London Tea roomにて

梅田まで出たついでにLondon Tea roomに寄りました。


  
1番奥の席で、コーヒーとゴマと豆乳のモンブランを。

団体客の会話を、イヤホンでクラシック音楽を聴いて掻き消しつつ読書。

ピアニッシモの間に途切れ途切れ聞こえる会話。マルチ商法の話、ナンパの話、バイトの話、給料の話、感嘆の声をフォルテで掻き消して、ページは進んでいくのが何とも心地よくて。

少し苦いコーヒーにモンブランの甘さがよく合って、なんというか至福のときのような、読書する快感を思い出したかのように、ページを貪っていくのが楽しくて仕方なかったのです。

その内、無性にヤナーチェクが聴きたくなって、iPhoneに入れていないことを初めて後悔しました。

でも、YouTubeでシンフォニエッタを聴いたところで、それがアイネ・クライネ・ナハトムジークであっても然程変わりないことに気付いて、要はこの喧騒を掻き消してくれる音楽であれば、何でも構わない。だけどクラシックに限る、と思いながらページは終盤に近づいていくのでありました。

何とも贅沢な時間を過ごせたような気分。

芥川賞

遅くなりましたが、芥川賞の話題。
すっかり又吉直樹氏の話題で持ちっきりでしたが羽田圭介氏の人間性もなかなか面白いとのこと。超合理的なひとだそうで。

読書友達から文藝春秋を貰いまして。まだチェックしてなかったので楽しみであります。という訳で、今現在二冊同時並行状態。本ではなく文藝春秋の辺りがなかなかクール。先日食事をした際に急に渡されて驚きはしましたが。

もう一冊も先日某駅内の書店の古本コーナーで4冊衝動買いしたものです。タイトル買い、あらすじ買いです。感想は後日の読書日誌にて。
順次読んでいかないとこのままでは積ん読になってしまう、買ったことに満足してしまう。マズイ…

読書ペースが落ちていることは実感しています。今年はもっと本を読むと昨年末に誓ったはずが。コンナハズデハナカッタノニ。

芥川賞といえば、某氏が本屋大賞との区別が…という発言をして物議を醸したそうですが、純文学は芥川賞、大衆文学は直木賞。というイメージがどうしても拭いきれない感はあります。本屋大賞は書店員が読んでもらいたいと思っている本を選考しているので全くの別物であります。

まあ、どうであれ、面白ければそれで良し。何か感じる物があればそれで良し。賞にはあまり拘らず純粋に読書を楽しむスタイルは変えたくないですが、やはり芥川賞となると気にはなるもんです。

マイボックス

北海道行ってきました。夢のなかで。
余談はちょっと隣に置いて、表題に戻ると。

先日書いたお客さんボックス。

ふと、思ったのがそう言えばマイボックスがない。

普段の生活から考えると必要最低限のもの

  • 財布
  • 文庫本
  • ハンカチ
  • ティッシュ
  • 煙草とライター

これらを入れる鞄を日によって使い分けてます。決して鞄持ちという訳ではなく、大きさの違う黒い鞄を持ち物の量に応じて変えているだけなのですが、鞄を変える分忘れ物も多い。

この間も職場に行くのに財布を忘れました。ポシェットに入れっぱなしでした。

そこで登場、マイボックス。

  
これ、スニーカーが入ってた箱です。用途はないけれど丈夫そうだったので何となく保管してました。

帰って来たら鞄の中身をココに移して、鞄はクローゼットにしまう。

上記の最低限以外はそれぞれの定位置へ。ハンカチは洗濯カゴへ。マイボックスの定位置は基本テーブルの上ですが来客時にはクローゼットに移動すれば大丈夫。

これで忘れ物が減るといいのですが。導入費用も掛かってないので、とりあえず続けてみて早数日。継続は力なり。今のところは続いてます。忘れ物対策としての効果はバッチリでした。ハンカチもついつい忘れてしまうので、ココを定位置に変えようかと思っています。

さて、生活感の溢れる内容ばかりですが、あと2日後にはそんなこともない予定があるのでそれを書けたら…書ける内容なのかなあ?

久々に仕事終わりに中学のときの同級生と飲みに行ってきます。

頑張らない引出しの話

そろそろ引出しの中も整理

引出しの中が見たくない部分になってしまっていたので、この度整理をしました。さーてどう整理しようかなと。

最近、RSSリーダーでブログをまとめ読みしてますが、インテリアブログを書いてらっしゃる方のお部屋がとても素敵。雑貨もシンプルだったりモノトーンだったりデコレーションしてたり。

でも目指す方向が違う

頑張らなくても快適な部屋作りのために物を減らしたり増やしたりしている訳で、たとえばいつ来客があっても大丈夫とか、片付けや掃除が楽にできるとか。そっちを重要視したいのです。

結果シンプルで無難で物が少ないに辿り着いたような感じです。洗剤でも、容器をシンプルな物に変えるだけで出しっ放しでもごちゃごちゃして見えない、とか。

という訳で引出しの中をどう整理するか、行き着いた先はこんな感じでした。

 タッパーです。2個108円の。オープンタイプだと適当にしまっちゃうのが初めっから分かってたので、あえてフタ付きのタッパー。自分への足枷。

テーブルで書物するときはタッパーを出してまた戻せば済む話。

お洒落な箱でもとは思ったのですが、正直タッパーで十分なんですよ。中身も見えるし。何より安いし。DIYする気もないし、ラベリングも面倒。

この雑さがちょうどいい。やる気ない感じが寧ろいい。ビシッとキメるのは合わないなあと思った今日この頃でした。