余白を愛でる

我が家に数学の本がちらほらありますが、数学はどうも苦手です。世にも美しい数学入門(藤原正彦/小川洋子)はまだ読みやすかったですが、もう少し数学への苦手意識を克服するために数学の本を読むことにしました。数学入門(遠山啓)をただいま手に取っています。今は2進法についてです。0と1だけで表現する。0の存在には感謝しなければならない、東洋文化の賜物です。そんなことを考えていると、ことばの美しさと数学の美しさはきっと似ているはずなのでその美しさに触れてみたいと思い、数学入門してみることにしました。

0と言えば、ことばの美しさと同じくらい大切にしているものが「余白の美しさ」です。(マスターのお手伝いではないほうの)仕事柄、文書を書くことが多いので、そのときは余白の美しさを意識します。つまり、余白の取り方を変えた文書を何パターンか用意して見比べ、どれが一番美しいか考えます。「そこまでしなくてもいいよ」「一緒だと思うよ」とは言われますが、余白にだって語るものはあるわけで、生活にも余白は存在するわけで、その余白を愛でることは楽しい行為だと思うのです。実際にその一行の余白で、存在自体ががらりと変わることだってあるのに。