5Gモバイルルーターで実測してみた

5G Mobile Wi-Fi卓上で写真

■手元に来ました、5Gのモバイルルーターが

最近発売されたUQ wimaxの5Gモバイルルーター「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」が届きました。

と言ってもウチは5Gエリアにはかすってもいないわけで購入してもすぐに5Gの恩恵を受けられるわけでもないし躊躇するよなあ・・・などと口走っていたらUQさんから実験用に貸し出していただくことができました。もちろん返却しないといけないのですけれど。

というわけでメリットがあるのかどうなのか期限まではたっぷりと弄りまわしてみることに。

5G Mobile Wi-FiとMR05LN、そしてZenfone5
手帳ケースを装着したZenfone5とその上に乗るMR05LN、そして今回の5Gモバイルルーター

スペックは凄いですね、5000mAhのバッテリーを内蔵していて、大きさ的にもほぼいまどきのスマホくらいです。

本体側面にはSIMスロットと電源ボタン、USB(Type-C)コネクタがあるだけ。スマホじゃないので音量ボタンは無いのですが、タッチパネル操作をしているとスマホそのものって印象が強いです。

5G Mobile Wi-Fiの重量
ずっしりとくる重量感

重量はざっと204g。やはりいまどきのスマホくらいです。
ちなみに4GルーターのMR05LN115gほどなので気持ち倍くらい重いです。

MR05LNの重量
MR05LNはさすがに軽いです

それでもスマホのようにケースを装着するわけでもないのでカバンに入れていてもさほど気にならないサイズに収まっています。

外出中に頻繁に操作が必要なものでもないので、邪魔にならないようにサイドポケットの奥底に仕舞い込んでいても問題ないでしょう。

■5Gエリアだと速い、がしかし…

さて、5Gエリアも探せばわりとあるようで持ち歩いて立ち寄り先で試してみたりしました。

書庫内で5G通信
まずは手近には、意外にも弊社の書庫では屋内でもしっかり5Gの電波を掴んでいましたので書類の整理がてらノートパソコンを持ち込んで実験。

スピードテストをしてみるとぐんぐん上がる、余裕でDown 350Mbpsを超えて後半まで伸びていきます。我が家ではフレッツ光なのにVDSLなのと、このコロナ禍でのオンライン多用によってDownが1Mbpsなんていう時もあったりするので思わず個人的に「欲しい」ってなる値です。

(5Gエリアでのスピードテスト)

ダウンロードアップロードレイテンシ
平日17時ごろ114Mbps19Mbps30ms
平日20時ごろ127Mbps15Mbps19ms
日曜16時ごろ367Mbps88Mbps20ms
MacBook – 5G WiFi(5G Area)

5Gエリアでは110〜360Mbpsくらいで、外出自粛要請などの影響で平日も日曜もさほど大きな差が発生する要因が見当たらないのですが、どうも日曜のほうがぐんと伸びるという結果になっています。

普段ノートPCで大容量のデータを送信する機会はないのですが、メールの送信をした時にいつもと違ってひっかかりのようなものを感じませんでしたのでやはり優秀なのでしょう。

ただ端末スペックのDown 2.2Gbpsには当然遠く及ばない数値です。当然と言えば当然ですが。

そういえば〜Gbpsなんていう通信速度仕様に対してルーターと端末間はいったいどれくらいで接続できるの?というのも問題になってくるわけですが、今回実験環境に使ったMacBookとルーターとの接続は802.11acで867Mbpsで常にリンクアップしておりました。

MacBookと5G Mobile Wi-Fiの接続状況

まだ5Gエリアでも5G通信をする端末の絶対数が少ないからというのも快適な要素だと思うのですが、これが4G並に端末が増えてきた場合の想定としても現状より少なく見積もっても10倍以上は速く快適になるものと予想できます。

ドコモのサイト情報ですが現状の4G並に5G端末が普及し混雑してきた場合速度低下予想が公表されているので、これも参考にしておいたほうが良いかもしれません。

■4Gエリアではそれなりに

さて4Gエリアではどうかというと、別段UQだからという優位な差はみられDown 50Mbps前後となっております。

同じ場所・同じ時間帯で手持ちの4GモバイルルーターMR05LN(au回線使用)を試してみても同等の値となるのでまったく体感的にも差はありません。

(4Gエリアでのスピードテスト)

ダウンロードアップロードレイテンシ
平日19時ごろ(MR05LN mineo A)64Mbps10Mbps8ms
日曜19時ごろ(UQwimax)52Mbps16Mbps29ms
MacBook – 5G WiFi(4G Area)

4Gエリアでは50〜60Mbpsくらいで、同じ環境下で4GルーターのMR05LNで試してみても大差なく、逆にむしろ早いくらいの値が出てしまっています(誤差の範囲と思いますが)

ところで・・・モバイルルーターを使わずに手持ちのiPhoneXS(ドコモ ギガホプレミア契約)で3度ほど試してみるとけっこう良い値が出ていたのが印象に残っています。これをどう読みといたらよいのでしょうね。

参考(4GエリアでのiPhone単体のスピードテスト)

ダウンロードアップロードレイテンシ
平日19時ごろ180Mbps25Mbps39ms
iPhoneXS単体での通信(4G Area)

■バッテリーの持ちはすごかった

これは5G云々の話よりも端末そのものの話ですが、この5Gモバイルルーターの電池の持ちはなかなかのものでした。

実験前に設定変更して常にハイパフォーマンス・WiFiをオフにしない、という設定で満充電からまる2日間持っていたのでとても優秀だと思われます。

ちなみにMR05LNは満充電から2〜3時間持ち歩くと残容量70%くらいになります。
もちろんその分軽量かつコンパクトなのでどこに重きを置くかという違いなのですけれども。

■ドコモのホームルーターも気になってくる

まだまだ5Gエリアの拡大には時間がかかるので、日常的にどこでもくまなく5Gの恩恵を受けられるまでは数年かかりそうですが・・・

でも、先日発表されたドコモの「home 5G」というのも若干気になる存在になってきます。今回お借りしたモバイルルーターと同様にSub6対応ということですが仕様上の最高速度は4.2Gbpsらしいです。ん?有線LAN(1000BASE-T接続)が最高1GbpsWi-FI6接続(802.11ax)でも最高1.2Gbpsなので完全にWAN側5Gのスペックを活かせないことになりますが。
まあ・・・発売は8月下旬ということですのでまだもう少し先にはなりますしきっとお高くもなってしまうのでしょうけれど。

上述のhome 5Gは契約上も固定環境でしか使えないため、モバイル環境として5Gを要求するのであれば今回試したGalaxy 5G Mobile Wi-FIは手頃な価格(2万円ほど)でとてもよい選択肢になるのは間違いないでしょう。

ただ、固定回線代わりに有線LANでも使いたいという需要には適合しないのが悩ましいところでもあります。このバッテリーの持ちの良さでさらにMR05LNのようにクレードル経由で有線LANにも接続できたらなあというのは欲張りな要求になりますね。


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