Dreamweaverの動作保証はMacOS11.0まで

なんだかんだでバグだろうっていう不審な動作の多いAdobe Dreamweaverですが、先日の「DreamweaverでGitする」の記事で構築した通りGitをDreamweaverから直接活用する方向での設定を済ませたのですね。

ところが、みごとに高確率でとんでもない不具合にあたることに。

■Git応答という空のダイアログが

その不具合の内容ですが「Git 応答」というタイトルの空のダイアログがPUSHが成功したあとに表示されてしまい、もとのウインドウの操作の一切を阻んでしまうという症状に陥るもの。

上のは正常にpushが済んだ際に表示されるダイアログですが、これをOKして閉じたあとに次のようなダイアログが出てきてしまいます。

これにはOKボタンもなにも存在せず、ESCを押そうが他のウインドウを選択しようがこのダイアログを閉じることができないため、完全に操作不能という状態に陥ります

こうなると、特定のプロセスをキルして乗り切ろうと考えても見当たらず、やむなくアクティビティモニタからDreamweaverのプロセスを強制終了させて閉じるしかありません(当然ながら未保存のデータは失われます)

■Adobeサポートに問い合わせ

せっかくサブスク契約しているわけですし、先日からその料金も上がったわけですし、こういうトラブルのときこそサポートを活用しないともったいない

というわけでAdobeさんのWEBサイトからチャットサポートで相談してみました。

相談したところ、まず1つめに衝撃の回答が「Dreamweaver21.3(問い合わせ時最新版)はMacOS10.14~MacOS11.0までしか動作保証していない」

おいおい、MacOS11ってBig Surじゃないか。何年前のバージョンだよ。いまやMacOSは14系統が主流だし、わたしのアップデートから置いていかれたMacBookですら13.6.3(Ventura)だと言うのに

どうやらDreamweaverは最新のOSをサポートするつもりは無いのか4年ほど前から時が止まっているらしい(愚痴)サブスクなのに

いつまで経っても入力した文字が勝手に消えたり入力していない文字に置き換わったりする面倒なバグが放置されているわけだわ。

■結論、DWでGitは使えん

そして2つめの衝撃は、サポートに提示された対処法を試しているとき。環境設定でGitパスをちゃんと(動作していた)設定にしているにもかかわらずGitが無いとか警告されるように(笑)

もうぐちゃぐちゃですね、これはちょっと毎月課金されているツールとしては酷い。ベータ版とか書いてないよな。

とはいえ、DreamweaverはGitさえ使わなければHTML・CSSの編集には強力なツールであることには違い無いので使い続けるわけなのですが(どのみちターミナルからコマンド操作しますしね)

■Gitの設定を解除しようとしたら

というわけで3つめの衝撃。

動かない機能を有効にしていると仕事の邪魔になるだけなので、サイト管理からGit関連付けを解除しようとしたら、そもそもチェックボックスがグレーアウトしていて解除できない(ポップアップでGitに関連づけられていると表示されるのみ)

こうなるともう、新規サイトとして設定を新たに作り直すしか解決策がなさそうです。

どうもAdobeさんの設計思想なのか、こういった後戻り操作をさせてくれないことが多いように思いますね(Macromediaのときはそんなにややこしく感じなかったのに)

というわけでDreamweaverから直接のGit連携はたった2日で断念することにしたのでした(私の環境だけの問題かもしれないですので参考程度に)


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Dreamweaverでgitする

ソフトウェア開発の世界ではいたって普通に使われているバージョン管理システムですが、Dreamweaverのようなツールを使ったWEBサイト制作においてはあまりイメージがつかないってことはあるのではないでしょうか。

かく言う私も、自社サイトを作るうえではテストサーバーにアップして状態を確認し、問題がなければ本番サーバーにアップするという段階を経るなかで、gitのようなバージョン管理をどうやって挟んだらよいのかよくわからなくて億劫に感じるところでした。

■Dreamweaverにもgit連携機能がありますね

いつの頃からか、Adobe DreamweaverにもGit連携の機能が追加されているのは時々チラチラと見かけて気にはなっていたので、この期に試してみようと思ったのです。

とはいえ、いきなり日常的に使用しているサイトファイル群の設定を書き換えてしまうのは恐ろしいのでテスト用に1つ設定を新設することにしました。

まずは下準備として、
・先にリモートリポジトリを準備しておいて、
・Dreamweaverでは新規サイトを作成し、
サイト設定のなかからサイト名やローカルサイトフォルダの設定項目とともに表示されている「このサイトにGitリポジトリを関連づける」という項目にチェックを入れるところからがスタートです。

あらかじめサーバー側でテスト用フォルダを作成し、git init –bare –share としておきます。

■ところがなぜかチェックできない

さて、メニューからチェックを入れるだけなどと簡単に思っていたのですが、なぜだかチェックを入れようとしても拒否される

Gitが見つからないとDreamweaverの警告表示

もちろん事前にgitはインストール済みです。

念の為にターミナルから

which git

としてgitのインストール先を調べ、そこにパスが通っているか

echo $path

としても通っていて、再起動しても状況が先に進まず。
うーん、いきなり詰んでしまったか。

■Dreamweaverの環境設定を見直し

そういえば、Dreamweaverが吐き出してきたダイアログの文末に”「環境設定」でカスタムパスを指定することもできます” などと書かれていたことを思い出し、

Dreamweaverの環境設定画面

こんな画面を開いてみると、カテゴリの中にGitという項目がわかりやすく準備されているじゃないですか。

さっそく、Git実行ファイルへのパスのところに「/usr/bin/」って入れてDreamweaverを再起動してもまったく状況が改善しなかったのには戸惑いましたが、

なんのことはない、そこは「/usr/bin/git」と、ファイルまで指定してあげれば良かったのです。気づかず悩みました5分ほど。

■チェックマークを入れたあとは

Git連携にチェックマークが入ったら”URLを使用して既存のGitリポジトリを複製”という側を選びリモートリポジトリのURLを入力して「保存」

このとき、ローカルサイトフォルダの指定をどうしようか少し悩んだのですが、いつものごとくコマンドラインからgit cloneする感覚でフォルダ名まで作ってくれるような気がなぜかしなかったので、あらかじめフォルダを作っておきました。

一通りDreamweaver上でのサーバー設定が済み、手始めにindex.htmlを適当にごにょごにょと新規作成します。

■Gitビューとやらが出てきた

すると、これまで使ったことのないGitパネルの中にローカルリポジトリのファイルが表示されるようになりました

さきほど新規作成したindex.htmlがリストアップされ、状態表示が「未追跡」となっています。

DreamweaverのGitパネル

この未追跡という状態はいままでコミットしたことがないファイルを現わしているとのこと。

なので、今回新規作成したindex.htmlの左端にあるチェックボックスにチェックをいれ、コミットアイコン(左端のアイコン)をクリックすると、Gitのコミットというダイアログボックスが表示され、そのなかにコミット対象のファイル(今回はindex.htmlのみ)がステージされたファイルとして表示されています。

ダイアログの下部にはコミットメッセージを入力する欄が用意されていますので、git commit -m “~~~”と入れているようなメッセージ部分をほどほどに記入しておきましょう。

ダイヤログの「OK」ボタンを押せばコミット完了なので、次はpushですね。

■Git Pushアイコンにマークが

親切なことに、コミットしたらすかさずその3つほど右となりにあるGit Pushアイコンにマークが付きました。Pushし忘れないようにとの配慮でしょうか。

Git Pushアイコンを押してみるとなにやらダイヤログが出てきて、ブランチ名の設定などいくつか項目がありましたが今回はデフォルトのまま実行することで無事にpushができたようです。

念のためにリポジトリの操作履歴を確認しようと、Git Pushアイコンのさらに右となりにあるリポジトリ履歴表示アイコン(時計のようなアイコン)を押してみると、Gitリポジトリ履歴というダイヤログが表示されます。

そのなかで、さきほどpushしたindex.htmlがちゃんと表示され、さらに説明文としてコミットメッセージが表示されています。こういうのはコマンド入力するよりわかりやすい。

Dreamweaverのリポジトリ履歴表示

ひとまずこれでちゃんと接続されていることが確認できました。

さて、Git連携ができることが確認でき、Dreamweaver上で新たにブランチを作成することも簡単にできるようになりましたので、ようやくバージョン管理がしやすくなったというかシステマチックになったという印象です。

そして、一番イメージが湧きにくかったWEBサーバーとのやりとりですが、これは従来のファイルパネルからテストサーバーやリモートサーバーにPUTするという操作で変わりなく使える様子なので、特にWEBサーバーとの間での操作に変更が加わるという事は考えなくて済みそうです。

なんだ、やってみたら案外簡単で便利じゃないか。


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Adobe CCは2台までOKですが

未経験だと多少ハードルが高い印象はありますが、一度使えるようになってしまうと仕事にも趣味にも欠かせないアプリケーションとしてAdobe CreativeCloud群はその頂点に存在しているのではないかと個人的には思います。

なんといってもメジャーなものはPhotoshop(フォトショ)Illustrator(イラレ)、そしてPremiereProAcrobatDreamWeaver

個人的には昔っから「特定のアプリケーションに依存しすぎるものづくりはしない」という方針を根本にもっているのですが、画像編集の世界では本当にスタンダードな位置を確立しているフォトショップは仕事上v4.0あたりからもう25年くらい前からどっぷり依存してしまっている感じがあります。

私はいまだにv7.0かCS2あたりが最もツールとしては使いやすい(チープなハードでもサクサク動いてくれた)という思いはありますが、すでに時代は2024(CC25.1)なのでそんな昔話ばかりしていては時代に置いていかれます。

あと、WEB制作ツールとして欠かせないDreamWeaverも実はMacromediaの頃から慣れ親しんでいてv8あたりが最高の安定性だったんじゃないかとも思います。

もちろんAdobeのコンプリートプランには最新版が入っているので(ほぼ強制的に最新版にアップデートされますが)、Macで分割画面でコード部分に日本語入力をしていると、気が付いたら単語と周辺のタグが不規則に削除されていたりするから怖くて安心できず・・・いつになったらこのバグ修正するつもりなんだろうAdobeさん。
コンプリートプランに入っているから一応使うのだけれど、単体プランだったら激怒しているわ。

と、ちょっと個別にグチが漏れていまいました。

そんな一連のツール群を取り揃えているのがAdobe CC、最近では生成AIも組み込まれてきて「こんな風景を描いて」とキーワードで伝えるだけでさらっと描き上げてくれたりします。

山と川と青い空を生成

「山と川と青い空」をAIに描いてもらいました。

■わりと頻繁にセールもしていますね

そんなAdobe CC、現状は一部のアプリを除きサブスク契約が基本になっております。

契約期間は1年単位で、支払いサイクルは年額一括か毎月払いを選択することができます(一括で払っても安くはならないが、毎月払いだと解約時に未払い期間分の請求が発生します)
※1年契約しない1か月単位のプランもありますが高額になります。

まともにコンプリートプラン(すべてのアプリが無制限で使用できるプラン)だと1か月あたり6,480円くらいですが、

たとえば今現在実施中のBlack Fridayセール(2023/12/4まで)だと38%オフで月額3,960円、学生や教職員だと1,738円などという具合にタイミングによって安価に契約することができるので、使う予定の方は見逃さないようにしましょう。

■しかし使ううえで難点も

使えば使うほど肌身離さず使いたいツールなわけですが、困ったこともあります。

その最たるものとしては、コンプリートプランで契約していてもAdobeCCとして同時に2台までしか使えない(ログインできない)、というところでしょうか。

Microsoft Office系なら同じサブスク契約でもWin/Macで5台+スマホ5台なんて大盤振る舞いをしてくれていつでもどこでも使える感がとても心強いわけなのですが、Adobe系についてはWin/Macで2台まで

AdobeCCコンプリートプランには20以上のアプリケーションが含まれているというのに、全部1台のPCにインストールしたらどれほど容量を圧迫されることやらという数なのに。

ではもし、職場PCとモバイルPCと自宅PCの3台で使いたいと思ったらどうなるか?

答えは、

3台めとして認識された端末で起動したとたん、すでに認識されている2台のうちいずれかからログアウトするように強制されます。これがとてもめんどくさい。

いまどきモバイルノートPCなんて一人1台以上は当たり前の世の中なのですから、それプラスデスクトップ2台の合計3台くらい許容してくれたらよいのになあ(MS Office系よりダントツで高いのだし)なんて良く思います。

ある端末ではPhotoshopを使うことが多く、また別の端末ではPremireProを使うことが多く、モバイルではAcrobatを使うことが多いなんて具体に端末それぞれの個性を活かした使い方ってあると思うのですよね。さすがにアカウントごとにではなくアプリケーションごとに認証台数をカウントしてなどとややっこしい事は要望しませんけれど

※最近は特に、MacOSでは大丈夫なのにWindows10/11でPhotoshop2024がちゃんと起動してくれない・頻繁に落ちるという現象が私の利用端末では頻繁に発生しているので、けっこう切実な願いになってきました。

■ログアウトしても特に弊害はない

とはいえ、実際にログアウトした端末でなにか弊害があるかというと実はたいしたことはないのです。

インストール済のアプリが削除されるわけでもありませんし、ログアウトした端末でも再びログインすればそれまで通り使用できますから心配はありません。ただしログインIDやパスワードは時々聞かれるので忘れちゃダメですが。


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