浮気調査とドライブレコーダー

ここ数年ご相談がはっきりと増えてきた案件の1つに浮気調査に関する依頼があります

主にドライブレコーダーのデータ復元としてご相談いただくケースが多く、たとえば

  • 初期化されているので復元してほしい
  • 不自然に削除されている日時がある
  • 撮影内容の明るさを調整し写っているものを確認したい
  • 移動先を調査してほしい
  • 証拠としてデータをDVDに書き込んでほしい

といったような様々なご要望にお応えする機会がございます

もちろん、ドラレコ本来の事故映像などと違って衝撃検知などでデータが保護されることがないものなので、時間の経過による上書きが非常にシビアに絡んできます。

・ドラレコに対する不自然な操作

また、ドラレコから行動が筒抜けになってしまうことについて世間での認知も広がってきたためか、浮気調査されることを想定して証拠となるようなシーンを削除された状態のものも多く寄せれられております。

ですがドライブレコーダーというのは基本的に何もしなければ連続して記録されつづけるものなので、部分的に記録されていない時間帯があるとむしろ不自然で目立ってしまいます。

もちろん(お使いの機種にもよりますが)削除操作された痕跡というのはメモリ内に残ることから逆にフォレンジック対象がはっきりとし報告が容易になります

また、部分的にデータ削除するのではなくカード全体を初期化してしまえば良いと考える頭の回転の速いかたもいらっしゃるのですが、むしろドライブレコーダに使っているカードになにもデータが入っていない状態(あるいは数時間分しか記録されていない状態)というのは明らかにおかしいわけで、これも疑惑のもとで浮気調査された場合には墓穴を掘ってしまうことになります

今時なかなか悪いことはできませんね

・調査方法の提案を行うことも

また、証拠を押さえたいというご相談をうけたまわる機会も少なくありません。

その場合にもできるだけご事情を汲むこととしており、できる限り具体的・なおかつデジタル機器の操作に弱いと自負されている方でも比較的簡単に実践できる手法をいくつかご提案いたしております。

たとえば極端な事例となるとAirTagのようなもので探し物をすることもできますし、スマホアカウントには常にトラッキングのログが残っているので調べ方はいく通りも提案できます(現実にAirTagを使うと不都合なことも起こります)

そういった具体的な手法や注意点について実際に来訪いただいた際に実演しながら覚えていただくこともしばしば

いまどきのデジタル機器と衛星に囲まれた中では本当に後ろ暗い行動はできないものです。

Apple AirTag画像

・疑われた側からの相談もあります

もちろん前段までは浮気疑惑をいだいた側からのご相談なのですが、逆に浮気疑惑をいだかれた側からのご相談というのもあります。

たとえば、スマホを勝手に見られてはいないだろうか、そんな手法があるのだろうかといったご質問を受けることもありますが、これもあくまでも例としての手法をお知らせする場合もあります。

こうなるともうイタチごっこのような気がしなくもないのですが、あくまでも個々のお客様の事情に寄り添うという姿勢である限りはどちらの立場もあるというのがもどかしいところではあります。

・浮気疑惑を晴らすことが一番

こういった、疑惑をもった・疑惑をもたれた、といった状態を放置することは危険です。

一度そのような心境に陥ってしまったら、ありとあらゆることに疑問を抱き続けることとなりますから、無いものすら有るように感じられてきてしまいます

そして、無いものを証明するのは悪魔の証明(消極的事実の証明)そのものであり、極めて困難で疑われた側が一方的に不利、かつ疑った側にも不毛な結末となるのです。

そこで、ドライブレコーダーや位置情報追跡など客観的なデータをもとに疑惑を晴らすことができるのであれば、それは平和的な浮気調査の1つの解なのではないかなという思いのもとで日々ご相談を承っております(ただし現実には疑惑を肯定することになるケースが多いのも事実ですが)


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他の復元業者の対応で不信感が寄せられています

あまり威張れるようなお話ではないのですが当社はデータ復元事業においてセカンドオピニオンとして使ってくださって構わないと自称しております

そのため、比較的多くのお客様から他の復元業者の対応について不信感をいだいたと具体的に寄せられる機会があり、なおかつ同業者視点での意見を求められるようなことも少なくありません。

よく寄せられるご相談内容について非常に似通っている部分が多いため状況整理を兼ねてまとめてみたのですが、おおざっぱに以下のような流れがあるようです。

他社の不信感をいだかれる対応のフローチャート

内部資料から抜粋しており資料の右側が切れているのですが、内容としては※印の説明部分になるため以下に転記します(切れている部分には良く寄せられる社名がいくつか記載されている資料なのですが、さすがにここで具体的に社名を記載するわけにはいきません

※1.お客様により金額のバラつきがあるが概ね15~40万円の範囲

※2.最初の見積もりから比較して半額程度と想定されるが7~15万円ほどというお話が多い

※3.お客様によっては2度めの見積り(7~15万円)でも回答保留しているとさらに関連業者に出すのでもう少しだけ安くなるといった案内を受けたというお話もあり、複数の業者が同様の対応を行っている可能性が考えられる(この時点でぞんざいな口調や馬鹿にした態度に変化したという話が比較的多く寄せられる)

※4.裏面削りなど分解してみないと判断できないが仮に何もデータが出てこなくても技術者の手作業なのでといった理由で3万円ほど発生するという話が多く寄せられる(分解を許可していないのに勝手に分解され費用請求されたというお話もある)

要約すると、(1)症状など関係なく高額な見積もりを最初に提示し、(2)支払えない人に対してはディスカウントして再提示、(3)場合によってはさらにディスカウント。(4)あるいは物理的に復元不可能であっても検査料として数万円を請求する、といった流れという印象で受け取られているお客様からのお話が多く寄せられております。

■不信感をぶつけられてしまいます

前述のような他社の対応を経験されたあとで当社への相談に至っていることが多いようです。
おかげで当社でも同じような対応になるのではないか?という、信頼度で言えばゼロスタートどころかマイナススタートからのお話となることが少なくありません。

また、あるお客様が当社の名前を出して前述の他社に評価を聞いてみたら「その業者は怪しいです」と口頭で言われたとも伺っています。さすがにそのお話をお客様から教えていただいたときは多少憤慨しました。

いや、書いていて少し取り乱してしまいましたね、申し訳ない

もちろん、私自身はあくまでも私どもにご相談いただいたお客様からうかがっているお話であるわけで直接の裏取りはできません。そのため公の場でどこの会社だと具体的に名前を挙げるのもフェアではないのは確かです。

ハッキリ明記しておきますが、当社のデータ復元においては公開している料金表から逸脱することはありません。わかりにくい場合には直接問合せいただければ上限の料金をその場でお約束します

■ネット広告には敵わない

話は少し変わりますが、

広告宣伝費を湯水のように使えばネット上の評判などいくらでも操作できてしまいます

たとえば、具体的な事例としてではなくあくまでも仮定の話として書きますが、宣伝費用さえたっぷりとつぎこめば、

ネット検索の上位に表示させる(スポンサー表示、SEO対策など複数手段で)

第三者のフリをしてオススメするWEBサイトや動画配信を乱立できる

クチコミ(星5つなどと)を操作することができる

などなど、正直言ってきりがありませんし、実際そういった宣伝部分を専門に扱うような事業者もたくさん存在しています。

財力のあるところと面と向かって競ってしまうと消耗戦になるだけで、その広告費の原資はお客様の支払う料金に転嫁されることになってしまいます。

■お客様ファーストのためにはどうするか

もちろん、広告費を抑えればそのぶんだけ集客は減り、みるみるうちに事業が回らなくなります。これは市場では当然の原理です。

しかし、広告費を上昇させて値上げで賄うというのは確実にお客様負担となるだけであり、広告事業者以外は誰も得をしない結果に終わります。

幸いなことに当社では長年の実績によってリピートでご相談いただくお客様が数多く味方となっていただいておりますので、思い切ってゼロ近くまで広告費を削減してみることにしました。

もちろん削減したコスト分は料金低減として反映させることに努め、各サービスにおいて随時値下げを実施しつつあります(一時的に物価高騰・エネルギー価格高騰のあおりを受けやむなく値上げに転じましたが)。

■当社の目指すところは

最終目的としては「データ復元について単純でわかりやすく誤魔化しようがない一律料金」の実現であって、いまのところまだその領域は遠いと感じてはいますが、この春より「新お手軽コース」を新設して一足先に容量を問わない一律料金の実現に至りました

また、フルサービスである「プレミアムコース」については15周年アンケートによる最大半額クーポンの配布も継続しております。

ゆくゆくはこのクーポン価格をレギュラー化できないかとも思案中ではあるのですが、もう少しだけ超えるべきハードルが存在しております。もう少しです。

ここで、頑張って低料金化することで他の復元事業者も追いかけてきてくれるのであれば(他社の技術レベルやサービス内容は知る由もありませんが)、それはトータルとしてお客様にとって良い方向になるであろうと夢を見続けています。


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SDカードやUSBメモリって自然消失するんです

大昔の話じゃないですよ、いま現在流通しているSDカードやUSBメモリ(ついでに安価に流通しだしたSSDまで含めて)のほうがメモリ蒸発といわれる症状は起こりやすくなっている傾向があります。

・情報はどう記憶されているか

そもそもどうやって情報を記録しているかというところなんですが、一般的にSDカードのような記録媒体は書き込んだ情報を内部セルに電子として蓄えています。

記憶用のセルは紙コップみたいなものだと思ってください。

空っぽのままだとなにも記憶していない状態ですので、ここに電子の代わりに水を注ぎ込むことにします。

注ぎ込んだ水(=電子)でコップが満たされた状態がデータを記憶している状態です。

しかし困ったことに、紙コップみたいなものなので年月が経過するとともに中の水が染み出して自然に無くなっていってしまいます。これが、メモリ蒸発するといわれる現象につながります。

ときどき「バッテリーが無くなるようなもの」と表現されることがありますが、それだとまるでパソコンやスマホなどに接続しているだけで充電できるんじゃないかという誤解を生んでしまうことになります。

現実にはSDカードやUSBメモリでは単純にパソコンに接続しているだけで再充電されることはありません。あくまでもデータをメモリに書き込んだ時点からの年月の経過が大きな要素になるのです。

・蒸発するとどんな症状になるか

さて、先ほどは紙コップ1つの図で表しましたが実際にはこの紙コップ1つではわずか1ビットの情報しか記憶できません(SLCの場合)。そのため実際のメモリチップの中ではこのような器がいくつも連なってはじめて1つのデータを表すことになります。

こんな感じですね。

たとえば1GBの容量のメモリであれば紙コップ状のものが内部に8,589.934,592個(かりに器1つで4ビットを表すQLCを想定しても2,147,483,648個)が作り込まれていることになります。

そんなにたくさんの紙コップが小さいチップの中に作り込まれているわけですから、当然ながら均一の品質でないものも混ざっています

たくさんの紙コップの中のほんの少しでも蒸発が起きやすいコップが含まれていたとすると、その部分に記録されていた情報が比較的早く消失してしまうことになります。

たとえば写真データだと最低でも1MB(コップ1,048,576個分)くらいのファイルになりますが、それだけの量がごっそりと消えてなくなることよりも部分的に抜けてしまって全体が崩れてしまうといった壊れ方として現れる機会は非常に多く寄せられます。

・大容量になればなるほど

膨大な数の紙コップが作り込まれている様子を想像できた方ならば、その一歩先も想像しやすいかもしれません。

昨今ではSDカードやUSBメモリが大容量化して、しかも安価になっているのでついつい必要以上の大容量品を買ってしまいがちだと思います。

ですが、大容量だからといってSDカードが大型化するわけではなく、あくまでも同じ面積のなかに小さく小さく紙コップを作っていくイメージになります。

するとどうでしょう、コップ1つあたりがどんどん小さくなりますよね、小さいコップには少しの量しか水が入りません。そのため抜けはじめるとすぐに無くなってしまいます。

もちろんメーカー側は設計製造の微細化で従来程度を維持していると公言はしますが、物理的に考えれば余力が無くなっていくのは簡単に想像ができるというものです。

・ほかに見られる症状は?

前述の例では写真1枚でしたが、たとえば動画データが記録されていた領域で蒸発が起き始めると再生中にブロックノイズだらけになったり、あまりに消失部分が多くなってくると再生不能になったりもします。

また、運悪くファイル管理用の情報を記憶している領域で蒸発が起きると何を記録していたかわからなくなってしまうため「フォーマットしてください」といったメッセージがある日とつぜん現れたりもします。

これらの症状は実際にはある日とつぜん悪くなったわけではなく、それ以前から時間をかけて徐々に徐々にあちこちの情報が消失していった結果だと考えたほうが良いことがほとんどです。

そのような悲しいトラブルに遭遇しないためにも、SDカードやUSBメモリに長期間データを置いたままにせずHDDやDVD・BDディスクなどにコピー保存をこまめに行うことをおすすめしています。


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iPhoneでSDカードやUSBメモリを使用する方法は

操作説明などの際によく質問のある「iPhoneでSDカードは使えるんでしょうか?」という点ですが、答えは明確で「はい、使えます」ということになります。

■ただしパソコンとはちょっと違う

ただ、ちょっとでも齧ったことのある方ならば「たしかiPhoneってSDカードは内蔵できないから外付けにしないといけないよな」とか、外付けにしようにもLightningという端子なのでつながらないよな、といった疑問が湧くことと思います。

※iPhone15以降はType-Cというより汎用性の高いコネクタを使うように変更されましたので、アダプタを挟む必要もなくなり、より簡単に接続できるようになりました

さて、このLightning端子にカードリーダーやUSBメモリをつなぐには間にひとつ変換アダプタを挟んであげる必要があるのですが、Apple純正品としては「Lightning – USB 3カメラアダプタ」(税込6,180円)というものがあります。

もちろん、純正品でなくてもAmazonや楽天市場を探せば似たようなものがたくさんでてきますが、極端に安価なものは動作安定性に問題があると思うので避けたほうが無難でしょう。

このアダプタですが、パソコンなどでも標準的に使われているUSB Type-AのポートがありUSBコネクタを持つ機器をLightningポートを持つiPhoneやiPadに接続できるよう変換してくれます。

さらにアダプタ自体にも電源供給用のLightningポートがあるので、比較的電力を多く消費するUSB3.0のUSBメモリやポータブルHDDを接続したいときには外部電源供給の役割も果たしてくれとっても安定して動作します。

このアダプタを挟むことで、パソコン用と共通のSDカードリーダーを接続したり、USBメモリを接続したり、あるいはMIDI鍵盤なんかも接続して使えたりします(マウスやキーボードやマイクは試したことがないですが物理的には繋がります)

■で、どうやって使うの?

さてこのアダプタを使って物理的にUSBメモリやSDカードが繋がったといっても、そこから先どう操作したら良いのか戸惑うという方はけっこういらっしゃいます。

そこで一例ですが、たとえばUSBメモリの内容にアクセスして表示するにはどうしたら良いかという手順を講習会ではリクエストされることが多いわけなのですが、その時にはよく手持ちのUSBメモリを使って次のように説明しています。

(1)Lightning-USB3カメラアダプタをiPhoneにつなぎ、アダプタのUSBポートにUSBメモリを接続する

常にポケットに入っているUSBメモリがたまたまUSB3.1仕様のType-A/C共用なので、Aコネクタを接続します。もちろんここにSDカードリーダーをつないでも手順は同じです。

場合によっては、iPhone側の画面になにやら警告のダイアログ表示が出てきます

見ての通り、接続したUSBメモリの消費電力が大きすぎるのでそのままでは使えません(USB3.xの場合にはだいたいこんな表示が出ます)

そこで、

(2)普段iPhoneを充電するためにACアダプタにつながっているLightningケーブルをこのUSB3カメラアダプタの空いている側のポート(Lightningポート)に接続し、念のためにiPhone側のLightningコネクタを一旦外して接続しなおします。

これで、警告ダイアログが表示されることもなくなりました。

ですが、ここから先どうやったら良いのかわからないという方が多いようです。

(3)iPhoneでSDカードやUSBメモリの内容にアクセスするには最初からインストール済みの「ファイル」アプリを使います。

「ファイル」アプリを開いて、画面下部の「ブラウズ」と書かれている部分をタップすると、場所と書かれた一覧表示が出てきます。

接続したUSBメモリやSDカードがちゃんと認識されている場合には、この場所一覧のなかに接続したメモリやカードの名前が(今回の場合はUSBDUALと名付けているUSBメモリなので)一覧に追加されるので、その名前をタップすることで中身にアクセスすることができます。

このたった3つの手順でSDカードやUSBメモリ内の写真や動画などいろんなファイルにアクセスして表示させることができます。

もし、場所一覧に表示されていないようであれば正常に認識されていないため、原因をさぐる必要があります。

原因として多いのは「電力不足」「純正以外のアダプタで正常に動作していない」「USBメモリやSDカードが壊れている」といったことが挙げられます。

■中身を閲覧するだけではなく

正常に中身を閲覧できるようになると、ファイルアプリを使ってUSBメモリや SDカードに記録されている写真や動画データをiPhone本体にコピーすることもできますし、その逆にこんどは「写真」アプリで「”ファイル”に保存」というメニューを経由してUSBメモリやSDカードへ書き込むこともできますので比較的自由度は高いのですが、ちょっとだけ操作のコツのようなものは理解しておく必要があります

ここまでの手順はiPhoneに限らずiPadでも同様で、ついでにLightningではなくUSB Type-Cポート搭載のiPhone15以降やiPadシリーズでも同じ手順になりますので興味のあるかたは試してみてください。


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本音はドラレコの復元作業なんて受けたくない

本音がデカデカとタイトルになってしまっていますが、本業のサービスメニューとして展開している以上は、ちょっとくらい包み隠さないといけないのかな。

もう何年も前になりますが、とある時期から爆発的に依頼が来るようになったドライブレコーダーの動画データ復元依頼。

当時はまだドラレコそのものがさほど普及しておらず、弊社としても創業以来の姿勢で「なんでも来い」という意気込みであったがゆえにドカンと増えてしまいました。

ところがドライブレコーダーってのは単純に復元できるデータを取り出したところで、ご依頼主の欲しいデータであるかどうか判別するのが至難の業。いやもうぶっちゃけて言えば同意のもとですべての動画を目視確認しないかぎり必要なシーンが出てきているかを機械的に判断することはできないのですよね。

そのため、弊社が通常提供しているデータ復元サービスと異なりドライブレコーダーの復元サービスだけは記録内容を閲覧することが前提となってくるわけで、そうなるともう何十時間・何百時間と溜まっているどうでも良い動画を確認しなくてはならなくて、人海戦術でしか対応できなくなります。

■事故じゃない目撃シーンがあり

ある程度は時系列的に選別できる状態であれば、対象が事故であれば警察官なりギャラリーなりが写っているシーンを起点に探すという手段が使えるわけなのですけれど。

事故ではなくて「迷惑な運転を目撃した」というシーンを復元する場合にはそもそも起点すらわからないわけで探すのに骨が折れまくります。

■さらに浮気調査目的もあり

これがさらにハッキリと目視できる事故シーンや迷惑な運転シーンなんかだったらまだしも、浮気調査のように映像が目的ではなく「車内での会話の確認」が主目的で依頼されている場合には作業量は倍では済みません。

それこそ、何倍速もかけて確認しているとちょっとした音声は聞き逃してしまう恐れもあるわけで、場合によっては等倍速での確認など慎重に進めることになります。

■というわけで別メニューへ分割

そんな未来が予測できる時期にさしかかったとき、ずいぶんと思い悩みながらも「検査料金」というハードルを設けてみようじゃないかという方向になりまして。

もともと創業の意思が「単純な料金体系と成功報酬制」なわけで、複雑になる上に成否もわからない段階で料金が発生するのはいかがなものかという心理的抵抗感も強かったのですが。

結論から言って、依頼者の負担にならない程度のハードルを設けることでまず依頼すべきかどうか考えてもらおう、ということに。

そしてそのまま年月は流れ、ある程度のハードル効果は出ているのであろうと思いつつもやはりドラレコ案件に食われる時間はかなりのものです。

何度か検査料金自体も見直してはいるものの、依頼者の負担にならない程度(=こちらの儲けにならない程度)ですので、成功しない案件は負担が大きい・・・

■そもそも復元依頼など不要なようにするには

必要だったシーンがいつの間にか消されてしまっている、ということさえ無ければわざわざウチのような復元業者がでしゃばる必要は無いわけです。

そうするにはどうしたらよいか、まずダメなことを列記していきましょう

・定期的にフォーマットしていない

めんどくさいですよね、月イチや年イチでSDカードをフォーマット(初期化)するだなんて作業。しかもフォーマットしたら以前のデータが消えてしまうわけですから若干の心理抵抗なんかもあるかもしれません。

ですが、これを怠けていることでカード内にファイルとして認識されないゴミデータが蓄積していきます。あと不要な衝撃センサーでの保存データも溜まってくることでしょう。これが増えると言うことは本来記録できるメモリ領域を圧迫してくることになります。

・衝撃センサーを調整していない

機種にもよるとはおもいますが、肝心なのは設置位置ですね。

通常走行でちょっとした路面の段差だけでも衝撃センサーが働いてしまうような設置だと、本来必要なデータを記録できなくなりますので注意しましょう。

・何年も同じSDカードを使い続けている

SDカードは消耗品なのです。さらにドラレコというのも過酷用途です。この2つの相乗効果(?)でカードには物理的なダメージが蓄積し続けます。これが日常です。

じわじわと正常に記録できる領域が減少していることに気づいた時にはすでに遅い・・・のかもしれません。

・カードの抜き差しが頻繁

とくに「頻繁にしちゃいけない」わけではないのです。ですが人間のやることですから抜き差し時にカードをまっすぐ扱えず曲げ圧力をかけてしまいがちです。

microSDというのは非常に内部構造が脆いです。人間の目でみてもわからないくらいの曲がりでも内部的には致命的損傷になっていることもしばしば。

■どんなに大容量のカードでも無駄になる

前述のようにSDカードの扱い方によっては、どんなに大容量のカードを高い値段で買ったとしても無駄にしてしまっているわけです。

ですので復元屋さんとしてホントに言っておきたいことは「定期的にフォーマットしましょう」「定期的に買い替えましょう」という2点に絞られます

それを励行するだけで、万一の際にもウチのようなところに復元依頼をかける必要が無くなってきますから、トータルで見ればきっとオトクなはず

■数年前のメーカー検査時の映像が出てきたり

さて、そんなメモリ領域を圧迫しているデータのなかには利用者さんの見知らぬはずのものも含まれていたりします。

よく目の当たりにするのはセルスターさんでしょうか。
隠しパーティーション内に独特なヘッダーを付け動画データを隠す構造になっていたりするメーカーがあるわけですが(一般的な復元ソフトでは見つけられなくなりますが、そもそも隠す意味が理解できないのですけれど)。

位置情報まで記録されているので座標検索すれば同社の工場が表示されたりします。

日付からして復元対象のさらに数年前の撮影データですし、きっとメーカー出荷前の動作確認なのでしょう。棚とか窓の外とか天井とかの景色が延々と何時間分も復元されて出てきたりするとちょっとななか懐かしい(古巣の電機メーカーの実験室を思い出すような風景だったので)。

でも冷静に考えると、そんな風景が何時間分も復元されるということはそれだけメモリが圧迫された状態でお使いになってたわけですから、そりゃあっという間に上書きされてしまいますよね。

これも、本来なら月イチや年イチくらいでも良いからSDカードをフォーマットしていればもっと状況は改善されていたはずなのに、もったいない話です。(最近では勝手に定期的にフォーマットしてくれるような機能を搭載したものも出てきているようですので積極的に活用したいですね)

長くなりましたが結論「ドラレコのSDカードは定期的にフォーマットしましょう」ということで。


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