GUIでログインできなくなった(Ubuntu22.04)

古いNUCにUbuntuをインストールして24時間耐久稼働をはじめてからおよそ2年半。

その間に幾度となくストレージへの書き込みができなくなり、ひょっとしてハズレの2.5”HDDを買ってしまったのかな?と思いながらも毎度毎度fsck /dev/sda2と呪文のように唱えては何事もなかったかのように復活してくれる堅牢さにも関心していたりします。

NUC自体も10年選手だし、排熱に若干問題ありそうな筐体のなかに2TBのHDDを内蔵しているということもあり、さらには24時間連続稼働というのも相まって怪しいところだらけですがちゃんと動きつづけてくれています。きっと私よりよっぽど働き者。

■唐突にCUIでしかログインできなくなり

しかしつい先日、再起動したら fsck を求められるのでいつものごとく実行し、shutdown -r nowのあとでGUIログイン画面が出てくるものと遠目に待っていても、いつまでたっても黒い画面のまま。

近づいてよーく見てみるとCUIでログインを促されているじゃありませんか。

いよいよ修復も適わず、いっそUbuntu丸ごと再インストールしないといけないかなという諦めの境地にさしかかったわけです。

ですが、さすがにすぐに実行するほどの時間的余裕がなく、さらにはGUIで無いだけでそのほかのサービスは全て正常に稼働している様子だったのでしばらく様子見を決め込むことに。

■ひとまずファイルを退避

翌日から、時間の隙間を縫うようにファイルのコピー退避をはじめ、ある程度逃がすことができたので再インストール前に少し実験

ネット界隈を眺めていると時々同じような症状に悩まされる方もいるようで、解決策としてubuntu-desktopを再インストールすればGUIに戻ってくるよ、とのこと。

それならOS丸ごと再インストールよりも楽ちんでよいなと、まずはCUIでログインし、

sudo apt install –reinstall ubuntu-desktop

と実行してみるとなんとなく手ごたえ感(Localeを指定してないので文字化けしてて表示内容がよくわからない状態ですが)

一通りの動作が済んだのを見計らって、期待に胸躍らせ再起動。。。ダメでした。

■CUIからGUIに行ける?

気を取り直し、つぎはCUIでログインしてから startx でGUI起動できるかどうか(先に確認しろよと自分に突っ込みをいれたくなります)※起動を期待したわけじゃなくログを取るつもりでした。

すると、予想に反してGUIに移れるじゃないですか。予想外です。

ひととおりちゃんとGUI操作ができていることを確認し、ログアウトするともとのCUIに戻ってきます。

で、sudo systemctl get-default として設定値をubuntuさんに問うてみると、戻ってくる答えは graphical.target (GUI起動)というわけで ここでも実は multi-user.target(CUI起動) と出てくるんじゃないかと思ったわけなのですが予想が外れました。

■別アカで再設定は?

あんまり意味はないと思いつつも、別のユーザーアカウントでCUIログインしなおし、設定を確認してから apt –reinstall ubuntu-desktop と繰り返してみるも、やはり結果は改善されないまま。

しかし、ふと頭をよぎったのが、

sudo systemctl set-default multi-userこの時点ですでにgraphical.targetなのは承知のうえで

として一旦CUIに設定変更し(変更しなくってもCUIになっちゃってたわけですがあえて)、

sudo systemctl set-default graphical.target

と、再度GUIに設定しなおしてあげる操作をしてから shutdown -r now

すると、一見無駄なような切り替え操作が功を奏して数日ぶりにGUIログインの画面が現れたのでした。

■再インストールよりは時間も手間も省けたかな

定期的に fsck を求められるという不具合の可能性を1つでもつぶしていくために再インストールしたほうが気持ちいいのじゃないかという期待もあったわけですが、

結局のところ再インストールしてもあとから設定を書き戻したりするわけなので、原因を完全につぶせる確率もそれなりに低いわけで、動いているならまあいいか。


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一眼カメラの月額利用

個人的に持ち歩きようのカメラはGX1からまったく変えていないわけなのです。

短焦点レンズと一緒に持ち歩いてもそんなに重くないというのがミラーレス最大の利点だと思っているので、他の荷物の片隅にいつも混ざってくれています。

もっとも、ささっとポケットから取り出してメモのように撮るのはすっかりスマホの役割として定着したわけで、カメラはすっかり趣味の持ち物というポジションです。アクセサリーみたいなものです(笑)なので趣味丸出なメカメカしい形と機能的じゃない革ケースの組み合わせが野暮ったくてなぜかお気に入りなのです。

■メーカー提供の月額サービス

まるっきりそんな20年も前の機種から他に移ろうという気が起こらないのかというと、そんなことは当然考えるのですが、いかんせん数値上のスペックの進化って進んでいないので性能差がわかりにくい

しかもミラーレス一眼カメラのボディ単価もそれなりに高止まりしているので、ちょっと試しに使ってみたいななんて感覚ではなかなか手を出しにくい。

そんななか、ふと目に留まったのがパナソニックのサブスクサービスメニューに含まれている「ルミックス 一眼カメラ定額利用サービス

なんと月額2.970円~で現行機種を手に入れることができますDC-S5M2Wでも月額9.980円ということなので人気なようで、注文過多なのか一時的に受付停止したり再開したりを繰り返しているようです

よくあるレンタルサービスのように幾人もの手をわたってきた物ではなく、メーカーの保証もしっかり付帯しているというのが大きな魅力。使用開始から36か月経つと保証サービスだけ継続する形になるのも良いところ。

契約期間中は年1回のクリーニングサービスやレンズレンタルサービスも付いてくるのがありがたいので、ちょっと真剣に使ってみようかなと気持ちがぐらつく。

■選択の幅は2機種

サービスの内容を見てみると対象機種になっているのはDC-G100V-KDC-S5M2W

個人的には、冒頭の繰り返しにもなりますがミラーレスの大きな利点って「軽い」というのが最たる武器だと思っているんです。が、その点でもG100Vって面白いですよね。ボディ345g!実際に持ち上げると「軽っ」と口走ってしまうくらい。

機会があれば入手したいなーと密かに想い続けているGX7mkⅢとなんらスペック的には変わらないというのに、ボディ質量で100g以上軽いなんてすばらしい。

ただでさえ普段からノートPCやらタブレットやらモバイルルーターやらサブスマホのような重量物と混載していると、100gの差ってばかにならないですから。そのぶんだけフットワーク軽く移動できるに違いないと憧れてしまいそうです。

しかも、トライポッドグリップとか言うミニ三脚的なものも付属しているのは、動画でも撮りながら動き回れということなのでしょうか。普段そんなことできる装備を持ってないからなんか楽しそう。

■とは言えグリップ分だけ

グリップを使おうとしたらその分だけ荷物増えちゃうというジレンマがなんとも。使わないときは腰からぶら下げておけたら多少は邪魔にならないだろうか?

いっそのことずっとボディに装着したままカバンに入れておくのが正しい使い方なのかもしれないけれど、けっこうなスペースをくいそうだしミラーレスの軽さやコンパクトさを少し打ち消してしまうようで悩ましいなぁ。

■短期間レンタルならば

さて、パナソニックの月額利用とは別に、ちょっとの間だけ試してみたいんだよなという私のような慎重派もそれなりに居るんじゃないかと思います。

そんなときは、レンティオさんもなかなか便利かもしれないです。

もちろん点検済みリユース品という前提にはなりますが、3日ほど試してみれば充分に購入の判断ができるでしょうし、なんなら必要な時だけ借りるっていう考え方も当然あるでしょう。

パナソニックの月額利用は年単位の使用前提で、レンティオは一時的な使用前提で、それぞれ使うシーンにあわせて選択肢があるというのはありがたいことで。


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アメックスと言えば

お金のことに疎い私ですら知っているAMERICAN EXPRESSですわな。きっと誰でも普通に知っているに違いない。

昨年だったか一昨年だったか記憶があいまいだけれど、もと同僚の友人と話しているときにたまたまクレジットカードのお話になって「大手企業を離れると新しくクレカを作るのも躊躇するよね」てなことで。

その内訳はというと、大手勤めのときには余裕で良い条件で作ることができたカードでも、大企業を離れてから新たにつくろうとして否認されるようなことがもしあれば使用中のカードの条件にも悪い影響が出てしまったら嫌だから、という意味で。

うんうん、気持ちはよくわかる。確かに私自身も使ってないクレカの処分とか新規で作るといった行動は同じの理由でけっこう躊躇する

という心理的障壁があって新規に作ったり見直したりすることはここ10年以上ほぼなかったわけなのですが。。。

■ひょんな事からえいやっ

ところが、数ヶ月前にヤマダ電機店頭で、もうすっかり高額商品となってしまった冷蔵庫を買ったときのこと。「分割払い手数料無料」の条件がヤマダ電機のクレジットカードを作るという前提だったことから否応なしに申請することに。

そのときの選択肢としてアメックス提携カードしか選べなくなっていたため、わたしの人生初の個人でのアメックス提携カード申請となりました。

気持ちとしては審査に通っても通らなくてもどっちでも良いか、という感じだったのですが案外すんなりと通ったようで、数日後に届いたクレカとその送り状を見ると限度額30万円(しかも冷蔵庫の割賦でその枠を使っているので実質ほぼ使えない)とか書いてあったのでなんだか拍子抜けしちゃいましたが。

ヤマダカードアメックス

■本題はその後です

そんなわけで、年会費550円のアメックス提携カードかぁ とずっと机の上に放置しているわけですが、年間に1度でも決済すれば年会費無料になるらしいので忘れないようにしないともったいない。

せめて管理漏れがないように発行元セゾンのアプリをインストールして管理しはじめたわけですが、いつの間にやら気が付くとアプリ内で別枠オファーの表示が。

そのオファー内容というのが「セゾンアメックスゴールド年会費が永年無料と。

永年無料なら持っていても損はないか、なにせ手元のヤマダ・アメックスが限度額30万円と実質的に使えないし。ということでオンラインでオファーに乗ってみたわけなのです(冷蔵庫を買ってからまた半年も経ってないから通ったらラッキー程度のつもりで)

■無料オファーに乗ってみると

するとまあ、なんともあっさりと、職場に所在確認の照会がかかるような事すらなく普通に1週間ほどで送られてきました。金色のカードが(プロパーカードの時は確か申し込みから3~4週間くらいかかってたと思うのでそれくらい覚悟してたのですけれど)

で、さっそく手に取ってみると軽い。ん?アメックス ゴールドって金属素材じゃないの?と思っていたのですが普通にプラスチックでした。そりゃそうか無料で発行してもらえるのだもな、私はどうもこういう常識が足りなくていかんなとつくづく思う

手持ちのアメックス2種類

会社経費用のは金属カードなので素材の違いか色味もずいぶん差があります

気を取り直し、同封されていた約款を読むとちゃんと「年間1円でも決済すれば翌年の年会費無料という条件がずっと付く」ということで。

限度額のほうも一般的な内容と思われるので、まずは定期的な支出に使っていたカードと役割を交代。これでようやく年会費のわりに活躍させていないクレカを1枚減らせるめどがつき、長らく固定化していた役割分担の見直しができました。

最近ではもっぱら個人の買い物はスマホ決済になりカードを提示する機会は激減したわけで、個人的にはカードの色などどうでも良い話(聞きかじった話ではアメックス プロパーの審査はグリーンでもプラチナでも同じで、グリーンの審査に通る人ならばプラチナの審査にも通るのだとか)なわけなのですが、付帯する保険など条件が少しよろしくなることは期待できるわけで、費用がかからずトータルで減らせるならばオファーに乗ったほうがお得と判断できます

■名称を調べにたついでに

カード名称を間違えるのも嫌なので念のためにセゾンカードの公式サイトを閲覧していると、けっこうあるんですねアメックス提携カードの種類が。

セゾンカード すべてのカード一覧

なんだか、一覧のなかには「パール」とか「ローズゴールド」とか「コバルト」とかあってバリエーション豊かだなあ、個人的にはローズゴールドなんて好みだが

セゾンローズゴールド・アメックス

どれも年会費無料の条件が付いていたりするので、わざわざオファーに乗る必要性も無かった気がする・・・が、通常の申し込みではゴールドは無料条件は記載されていないので良かった、の、か、な?

■何枚もあっても管理できないので

そんなわけで、ライフスタイルの変化とともに活躍する機会が減ったカードに年会費を払い続けている状況だと、こういった無料枠オファーは良いきっかけになってくれるなと思ったしだい。

いくらルーズを自負していてもたまにはちゃんと考えて整理しないと、うっかりしていると増える一方で管理できなくなってしまうので良い機会です。

あと気がかりなのは、auPAYプリペイドカードとかFamimaTカードとかのように引き落とし口座設定をしてないゲストカードっていったいどうしたら良いのだろうと悩ましく思うのですが。

(追記)

この記事をアップしたあと、アメリカン・エクスプレスから新しいカードの発表があったらしいですね。

名称は「ゴールド・プリファード・カード」とか。

従来の個人向けゴールドカードに代わり、今後はゴールド・プリファード・カードが発行されるようになるらしいです。

さらっと説明を読んでみても違いがよくわからなかったのですが、1点だけ、メタル製カードであることが強調されていたので実は従来の個人向けゴールドカードはアメックスプロパーでもプラスチック製だったのかと認識を改めました。ほんとにしらなかったのです。。。


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ちょっとKotlin

なんか音的に良いな、などと思ったり。

いや、どーせ私は必要な部分機能をググっては貼り付けるだけのコピペグラマだから正直なところ言語なんか何でも良いのだけれど(ただし情報が多くないとググれないから困るし”C”みたいに一文字だと検索しにくいから勘弁してほしいが)

Javaで書いてるとついうっかりと「」を忘れたりしがちで、はじめっから入れなくて良い方がなんとなく書きやすいという単純な思考で好んでいたりします。

しかしじっくりと仕様をきめて何かを作る、というところに今はまだ時間を割けないこともあり(そんな暇があるなら過去に公開したアプリをどうにか改修しろという声もいただいたり)、ちょっとだけ練習程度に触れるにとどまっております。ああもどかしい。

■とりあえず何か動くもの作ろう

というわけで、別段だれにも求められていないであろうし使い古されたネタだろうとは感じながらもちょうど居室で使い古され放置されているタブレット(android 5.x時代のもの)にもうちょっとだけ役立ってもらおうとオリジナルのカレンダーを作って動かしてみたわけです。

いや、本音はと言うとそれくらいの大きさの日付が大きくでる時計をイオン店頭でみかけて、買おうとしたら想定外に高くて諦めたのが悔しくて模倣した、というところがスタートラインではあるのですが。

さくさくさくっと日付だけ画面いっぱいに出してみたら、なんとなく昔ながらの日めくりみたいだなと思ったわけで、それならば六曜やら二十四節気やら月齢やら併記しようかと。

そうなると和暦も書いてみたり・・・案外和暦って覚えてないんですよね。漢字で書いても恥ずかしながらさっと読めなかったり(漢検準二級なのですが)、なので自分のために読み仮名までこっそりローマ字で併記してデザインに取り込んでます。

こっそり「令和」をタッチすれば「平成」「昭和」「大正」「明治」と遡れたり。

だんだんだんだん欲が出てきて、日めくりならめくれるようにしないとな、とか、祝日には国旗がプリントされていたよな、とか、紙がそもそもトレーシングペーパーみたいに薄いから祝日前には透けて見えてたよなとか、そんな細かなところまで作り込んでいったり。

この時点ですでにkotlinよりレイアウトxmlの方に割いている時間の方が多くなってました。

サムネイルではこの微妙な透け感は伝わらぬか・・・

■重くなったじゃないか

そんなこんなで抱えるデータが多くなり、ただのカレンダーなのにターゲットとしていたAndroid5.xあたりの非力なタブレットでは初回起動時にはSQLiteへの展開が1〜2分かかってしまうはめに

真面目に仕様を考えるなら、リソースとして組み込むのは最低限1年分くらいの小さなデータにとどめておいて、あとは適宜API経由なりなんなりでダウンロードさせるってのがまともな作り方になるでしょうが。。。それだとインターネットアクセスの権限を取得しないといけないし、そもそもが古いAndroidにネットアクセスできる状態にさせるのもセキュリティ的に気持ちが悪いから全部ローカルリソースにべたっと。

で、動作テストのたびに待つのも面倒なので、一旦実機で展開したSQLiteのDBファイルをごっそりリソースとして取り込んで、初回インストールの機体にはそのリソースからローカルへファイルをべたっと貼り付けるなんて横暴を試してみたら案外すんなり動いたり・・・、でもこれが逆にほかのいろんな機体にインストールしたときに微妙なトラブルの元になったし、将来的にぜったい動かない機体も出てくるだろうと誰しもが思うところなので泣く泣く切り捨てて素直に初回だけ行儀良く待っていただくという方針で。

しまったなと思ったのは、その待ち時間を処理に専念させるためにプログレスバーすら表示させなかったこと。いずれなんとかしますが、結局は1分程度の話なので。

■どのみち誰もわざわざ使わん

だろうと思っていたらわりと数十人ほどはご利用いただいているらしくダウンロード数が少し上がってた。なんか今になって申し訳ない気分

なにせ居室に飾りつけた時点でもう気持ちは別のところに向かっていたりするので改修がいつになるやら。でもやり残している感覚もそこそこ。

たとえば100円ショップで買ってきた額縁にタブレットごと埋め込んで外観までそれらしくしようとか(すでに買ってきてます)、機能面ももうちょっと追加しときたいよね、とか。

というわけで気が向いた時に追加実装できるようソースコード内にコメントばかり増えてますが、例えば「めくったあと1分ほどで現在日付にもどす」とか、ちょっと前にM5 Stackに実装したような「江戸時間表示にする」ってあたりは割と早く組み込みそうなものの、優先順位としてはそろそろ決算月が迫っているので我慢我慢

日めくり風カレンダー GooglePlay


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SDカードやUSBメモリって自然消失するんです

大昔の話じゃないですよ、いま現在流通しているSDカードやUSBメモリ(ついでに安価に流通しだしたSSDまで含めて)のほうがメモリ蒸発といわれる症状は起こりやすくなっている傾向があります。

・情報はどう記憶されているか

そもそもどうやって情報を記録しているかというところなんですが、一般的にSDカードのような記録媒体は書き込んだ情報を内部セルに電子として蓄えています。

記憶用のセルは紙コップみたいなものだと思ってください。

空っぽのままだとなにも記憶していない状態ですので、ここに電子の代わりに水を注ぎ込むことにします。

注ぎ込んだ水(=電子)でコップが満たされた状態がデータを記憶している状態です。

しかし困ったことに、紙コップみたいなものなので年月が経過するとともに中の水が染み出して自然に無くなっていってしまいます。これが、メモリ蒸発するといわれる現象につながります。

ときどき「バッテリーが無くなるようなもの」と表現されることがありますが、それだとまるでパソコンやスマホなどに接続しているだけで充電できるんじゃないかという誤解を生んでしまうことになります。

現実にはSDカードやUSBメモリでは単純にパソコンに接続しているだけで再充電されることはありません。あくまでもデータをメモリに書き込んだ時点からの年月の経過が大きな要素になるのです。

・蒸発するとどんな症状になるか

さて、先ほどは紙コップ1つの図で表しましたが実際にはこの紙コップ1つではわずか1ビットの情報しか記憶できません(SLCの場合)。そのため実際のメモリチップの中ではこのような器がいくつも連なってはじめて1つのデータを表すことになります。

こんな感じですね。

たとえば1GBの容量のメモリであれば紙コップ状のものが内部に8,589.934,592個(かりに器1つで4ビットを表すQLCを想定しても2,147,483,648個)が作り込まれていることになります。

そんなにたくさんの紙コップが小さいチップの中に作り込まれているわけですから、当然ながら均一の品質でないものも混ざっています

たくさんの紙コップの中のほんの少しでも蒸発が起きやすいコップが含まれていたとすると、その部分に記録されていた情報が比較的早く消失してしまうことになります。

たとえば写真データだと最低でも1MB(コップ1,048,576個分)くらいのファイルになりますが、それだけの量がごっそりと消えてなくなることよりも部分的に抜けてしまって全体が崩れてしまうといった壊れ方として現れる機会は非常に多く寄せられます。

・大容量になればなるほど

膨大な数の紙コップが作り込まれている様子を想像できた方ならば、その一歩先も想像しやすいかもしれません。

昨今ではSDカードやUSBメモリが大容量化して、しかも安価になっているのでついつい必要以上の大容量品を買ってしまいがちだと思います。

ですが、大容量だからといってSDカードが大型化するわけではなく、あくまでも同じ面積のなかに小さく小さく紙コップを作っていくイメージになります。

するとどうでしょう、コップ1つあたりがどんどん小さくなりますよね、小さいコップには少しの量しか水が入りません。そのため抜けはじめるとすぐに無くなってしまいます。

もちろんメーカー側は設計製造の微細化で従来程度を維持していると公言はしますが、物理的に考えれば余力が無くなっていくのは簡単に想像ができるというものです。

・ほかに見られる症状は?

前述の例では写真1枚でしたが、たとえば動画データが記録されていた領域で蒸発が起き始めると再生中にブロックノイズだらけになったり、あまりに消失部分が多くなってくると再生不能になったりもします。

また、運悪くファイル管理用の情報を記憶している領域で蒸発が起きると何を記録していたかわからなくなってしまうため「フォーマットしてください」といったメッセージがある日とつぜん現れたりもします。

これらの症状は実際にはある日とつぜん悪くなったわけではなく、それ以前から時間をかけて徐々に徐々にあちこちの情報が消失していった結果だと考えたほうが良いことがほとんどです。

そのような悲しいトラブルに遭遇しないためにも、SDカードやUSBメモリに長期間データを置いたままにせずHDDやDVD・BDディスクなどにコピー保存をこまめに行うことをおすすめしています。


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