不具合の起きたSDカードの再利用は避けて

復元ご依頼品として日々多くのSDカードなどをお預かりしておりますが、症状はさまざまで一律でこうしたほうがよいと言い切るのは危険だと感じることが多々あります。

その中でも特に、復元作業後のカードは再び使用することができるのか?と問われることがしばしばあるのですが、こればかりは本当に納品直前まで判断保留となることも多いのでついついお応えするのが遅くなりがちです。
一例を挙げますと、内部メモリの読み取り作業には大きな支障もなく、応答速度も平均的で問題なさそう…と思っていても、いざデータ書き込みチェックをしてみると全く受け付けてくれないような状態だったりします。

また、解析時にはさほど支障はなくても一部のメモリ領域の反応が極端に怪しかったり、納品準備の段階でどうしても動作が安定しないなど、顕著ではないものの不安要素を抱えた事例はたくさんあります。

そもそもデータ消失が発生した場合には、殆どの事例でカードの動作になんらかの原因があって消失に至っています。その根本原因を突き止めることは不可能なことも多く、再現性が低いものが少なくないことも事態をややこしくしています。

そのため、動作不安定な兆候がみられたカードについては、一時的に正常に利用できるように見えたとしてもその後ふたたびデータ破損やデータ消失が発生する可能性が高くなっていると考えたほうが良く、弊社からの納品時には特にそういった兆候が見られたときには添付している書類にもその旨をあえて記載するようにしています。

そう言った記載がない場合であっても、不具合を起こしたカードについてはなるべく再利用せずに新しいカードへと買い換えることを強くおすすめいたします。