先日、居室の棚の上から保管してたこと自体を忘れ去っていたDVD-R/BD-Rディスクが大量に出てきたんです、数にしておよそ200枚ほど。
それぞれ中身を吟味するほどではなかったのですが、一応は保存用データということになっていたので時間をつくって1枚1枚それぞれ記録内容を吸い上げるという作業をしていたわけなのですが、、、、、
■ディスクが読めなくなってる
ざっと200枚ほどのディスク表面に書きなぐられた日付を見てみると、古いもので2003年、新しいもので2015年あたりまで。
いま現在が2024年後半なので、保管年数に言い換えると9~21年物。
ちまたでのディスク媒体の保管可能な年数って5~10年という声が多いという予備知識はひとまず頭の片隅に置いておくこととしましょう。
■保管20年群は
おおよそ60枚ほどある2003~2004年ごろの作成分。おそらくこの頃にドライブを買い増したりして喜び勇んで頃でしょう、割合として多い気がします。
板自体もまだまだ有名メーカー品も無名メーカー品もそろって高額で、版面からはどこのメーカーのものか判別できなかったのですがおそらく安価で購入できた名も知れないブランドのものがほとんどです。
ディスクをドライブに挿入し、たぶん読めないもの続出だろうなという予想とは裏腹にほとんどのディスクが読み取れたのは驚きでした。
読めなかったのは5枚ほど。
若干読み取りにくかったものを含めても90%ほどは読めたこととなります。
後述することにもなりますが、DVD-RやBD-Rが出回り始めたころというのはまだまだ余裕があったのか、無名で販売されているような物であっても一定のディスク品質が保たれていたのではないかと考えます。
SDカードやUSBメモリでも同様に、ひと昔前のモノのほうが品質が良く長持ちで、新しいものほど短命なんてことはザラにあるのが記録メディアの世界の常識なのでしょうか。
■保管15年群は
つぎに2005~2008年ごろの作成分。数にしておよそ70枚。
この頃は価格競争も激しくなり、安価なディスクも入手しやすかった頃なのでしょう。やはり今じゃ見かけないようなブランド名の板ばかり。
そして、ことごとく読めなかった割合が高くなってきたのもこのあたり。
読めないディスクに印をつけつつ積み上げていったら、あっという間に崩れてきた(笑)
読めなかったのは40枚ほど。
正常なものは40%くらいと、ずいぶん低成績。
■保管10年群は
さらに2009~1014年ごろの作成分。数は少し減っておよそ50枚。
おそらくこの頃から徐々に取扱うストレージの容量が飛躍的に大きくなってきたのか、時間をかけてディスクに書き出す必要性も薄れてきはじめたのかもしれません。
それでもルーチンワーク的に「保管用に頑張ってディスク焼き」を行っていたのでしょう、いまとなっては無益な時間。
ディスクの記録面もあきらかに変質しているものがチラホラ。やはり無名メーカーの板をよく使っていたため低品質なものの割合が高くなってきていたのでしょう。
読めなかった数はここでも20枚超え。
読めた割合として55%ほど。
■保管8年群は
さいごに2015年ごろの作成分。数は少なくて20枚ほど。今回出てきた中ではもっとも短い保管期間ということになります。
新しい分についてはきっと大丈夫だろうと思っていたわけなのですが、期待に反して読めないものが出てきました。
読めなかった数は2枚。
とはいえ母数が少ないので読めた割合としては90%という値をどう捉えるのか難しいことになります。
■ディスクの品質が影響する
今回はたまたま長期間放置されていたディスクが大量に出てきたことをきっかけとしています。
保管環境も一応は屋内の日の当たらない場所に置いていたとはいえ、猛暑の夏は40度ちかく、冬は5度あたりまで下がるような普段使っていない部屋の片隅だったので過酷条件と言えなくもありません。
普通に常に人が生活する環境であればもうちょっとマイルドな保管条件となったことは予想できます。
ただ、その中でも保管をはじめた最も古い群が比較的正常に残されていたことや、短期間のものでも読めない割合が高いということに焦点を当ててみると、少し飛躍はしますが使用しているディスクの品質そのものによる影響が大きいような予感がしてきます。
■デジタル=半永久保存なんて絶対ない
「デジタルデータだと半永久的に劣化せずに残りますよ」だなんて言葉を最初に耳にしはじめたのはアナログなレコード盤に代わってCDが出回り始めた頃でしたでしょうか。
その後まもなく自分でデジタル記録できるCD-RやMD、DVD-R、BD-Rなどが一般化し、そして時の流れとともにディスク媒体そのものが廃れ始めているような気配すらします。
ひょっとするとこれから10年もたたないうちに、DVDやBDが読み取れるドライブ自体が骨董品扱いになってしまっているかも。そうすると板はあるのに再生できるプレーヤーが無いなんて笑い話にもなってきますね(いまのLP盤やレーザーディスクみたいに)。
いまだに「デジタル=半永久」と捉える方は少なくないわけですが、現実にはデジタルデータを記録している媒体そのものをどう生き永らえさせるかという課題が克服できていません。
それがゆえに、大容量のデジタルデータも一瞬で吹き飛ぶことが少なくありませんから、その保管方法には余計に気を使う時代になっちゃったのだなと思う日々です。
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