ときどきお客様からの問い合わせでこのような事を質問されます。
そして、実はけっこう答えにつまります。
というのも、なにをもって復旧率というものを期待されているのか意図が読み切れない。
個別の案件ごとにたとえばカード内にあったデータは100%出てきますよ、とかいう答えを期待されているのであれば、それは実際のメモリ破損状態を見ないとうかつなことは言えない。
かといって、じゃあ全件の中での割合かと考えると、
どのくらい成功報酬がいただけるお仕事になったか?お客様の必要とされるものが充分に出ない場合などはどう考えるのか?そもそも月に1度くらいは「どれか1枚のカードに入っていたはず」と10枚くらいまとめてお預かりすることだってあるのはどう考えるか、等々どこを母数にしたらよいか枠をはめにくいし、そもそもそんなもの言っても個別のお客様にとってなんの参考にもならないはず。
乱暴に表現すれば、必要なものは出るときは100%出るし、出ないときは0%なんです。
そしてその出ているか出ていないかの判断基準はあくまでもお客様側なので、こちらで数値化するのはあまり意味がないのではないかということになります。
■実は私も気になってましたが
ちょっと以前のお話ですが、業界ナンバー1とうたっているらしい某ご同業者さんから業務提携のお誘いを受けました。
そのときは「こんな場末の弱小(笑)復元業者に声をかけてくれるなんてありがたいねえ」なんて話を社内でも口にしていたのですが、私も以前は誰でも名前を知っているであろう某メーカーで半導体部品の技術部門や企画部門に20年ほど従事していた頃の習慣が抜けきらず、いざ秘密保持契約やらなんやらと条件を確認していくとなんだか怪しい空気。
その業者さんの仰るには、データ復元の成功率が非常に高いことをアピールされているという事だったので、まだ色んなお話をしている時点では非常にフレンドリーだったご担当の方にその根拠となる計算方法を口頭で聞いてみたんですね。
だって気になるじゃないですか、こういう仕事していると確実に真っ二つに割れてるものとかそこまで極端じゃなくても電気的に検査できないレベルのものってけっこう多かったり…
そしてその答えが「復元不可能なものとかは母数に含まない、要するに計算外」だとか。
なるほどそりゃ100%近くにならないと逆におかしいですよね?全件数を母数にした本当の復元率っていかほどですか?って話をしたら急にうやむやにされたのですが。
その後はなんだかんだありまして、非常に美味しそうな提携内容であったのですが結局は業務提携をお断りすることになったわけなのです。
■お客様に安心いただけるように
それから時も経ち、その某社さんをキャンセルして弊社に預けてくださるお客様も非常に多くなってきたのですが、お客様に事情をうかがうとだいたい同じような苦情とともに不信感を復元業界全体に抱くことになっていらっしゃるようで、あまり良い傾向ではないなあと。
メールやお電話でそのような不信感を抱かれた状態でご相談いただいた場合には、なるべく丁寧に他社の考え方も擁護しつつ、あくまでも弊社ではまずお客様から明確に見える基準で料金を公表しているし、なおかつ検査結果についても単純に枚数ではなく現実にお客様にご納得いただけるかどうかが基本である旨をご説明するように徹底しております。
そうやってご信頼頂けた結果としてさまざまなお話をお客様からいただけるのですが、例えば他社に相談してみたら当社のことを「そんな安価なのは何かからくりがあるはず」とか「ソフト復旧に頼っているだけに違いない」とか、どちらかといえば当社を貶める口調で言ってましたよと知らせてくださるお客様も少なくありません。
たしかに弊社では、サービス全体をできるだけ安価に抑えるために管理系のシステムは市販パッケージを使わず自社開発しているのはもちろんのこと、検査設備などもほぼ自社設計ですから(これはさすがに前職が大きな規模の半導体部品関連だったおかげでハード的にもソフト的にも人脈をありがたく活用させてもらってますので)からくりと言えばからくりですが、けっしてお客様にご迷惑やご負担を与えるようなものではないことだけは胸を張って言えます。
■綺麗ごとを言いますが
創業からの信条で、とにかくウチが儲かろうがどうだろうがそんなことはさて置いて、お客様のデータがちゃんと取り戻せるのか、ご満足いただける内容となっているのかに常に焦点を当てています。
他社さんで復元不可能と診断されて、でも諦めがつかなくて弊社へとご相談いただけるのも大歓迎です、お客様が遠慮される必要はありません。むしろどんどん状態を伝えていただいたほうがより正確に検査を進めることができるというものです。
特に大容量のデータなどはその再構築にも非常にノウハウの蓄積が必要になってきますから、複数の業者さんでできなかったというものでも現実にちゃんと納品させていただいている事例だって少なくありません。
ただしそれはどの業者さんでどのような作業をされたかという情報をなるべく正確に提供いただけることが成功につながることになりますので、ぜひお客様もご協力ください。
インスタントな対応をご希望であれば当然可能な限り従いますが、
インスタントを求められるのであればインスタントな回答しか返しようがない場合があります。
■で、当社の実力は?
なんの参考にもならないはずではありますが、
念のために過去5年ほどの実績から「チップ割れ等のあきらかに検査不可能な状態の案件」を除外し、実績値を計算してみたら、控えめにみて96%。
さらにこの母数の中には「ためしに検査してもらっただけ」という案件が含まれているので、明らかに知らせていただいているそれらを除外すれば97%を超える値になってました。
どうしよう、WEBサイトにその数字掲載しちゃおうか。
でも弊社がそんな数値を掲載したらきっと掲載する数値の競争が業界ではじまってしまうかもしれないので、不毛だからやめたほうが良いよなあなんて笑い話のネタにしているところです。
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消えちゃった動画や写真データの復元は
安心安全な『株式会社パソコントラブル救助隊』へ。
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株式会社パソコントラブル救助隊で公式サイトを含めたウェブマスターを兼任しています。
趣味はカメラとぶらり散歩。フォトマスターは2級。日々感じたことを忘れないうちに雑記帳に書いています。