USBケーブルが原因でSSDのファイルが消えた

手元の機材の組み合わせでたまたまトラブルに遭遇したおかげで、再現性がほぼ100%です。
職業柄、半分くらい喜んでいるおかしな奴です。

いや、本来はファイル消失なんてトラブルに遭遇したら悠長なことは言ってられないはずですが、いかんせん会社の実験機ですからどうということはありません。復活させるための検査機材も豊富に揃えております(笑)

今回はほんとにたまたま、実験目的ではなくってちょっと大きめの動画ファイルを編集する目的でポータブルSSDに移動したんですね。
で、そのあとで手元のMacBookにポータブルSSDを接続して編集する手はずだったんです。もちろん、いままでに何度も繰り返している手順です。
ただ今回たまたまいつも使っているUSBケーブルが他で使用中だったので予備のケーブルで接続したんです。

予備といっても、元を正せばそのポータブルSSDの添付品なのですけれど、たまたま開封する手間を惜しんで、普段はほぼ同じ形の他社付属品のケーブルを流用していたわけです。

まずは、デスクトップパソコンのHDDに保管されている動画データをポータブルSSDへとコピーを行うところまでは何の問題もなく完了できました。転送レートを見ていても平常通り。
そして、そのSSDをMacBookにHUB経由で接続し、いつもの手順通りにファイルの中身を確認しようとするとなぜかディスクの不正な取り外しと注意を受け・・・でもまた勝手にマウントされて、さらにしばらくすると勝手に取り外されたことになり・・・繰り返し。
単純な接触不良を疑ってケーブルの指し直しをしたり、HUBから本体へ直結するように切り替えたりしても症状は改善せず。

ここで、いつもの組み合わせで使っているUSBケーブルが戻ってきたので、もしやと思いケーブルを差し替えてみると・・・いままでのことが嘘だったかのようにスムーズにマウントされ、様子を見ていても途切れることがない正常な状態。

なるほどそう言えば、何年か前にもWindows10機のファイル転送時に、USBケーブルの品質が原因で3.0接続したHDDの転送エラーレートが極端に上昇してしまうという実験レポートが上がっていたなと思い出し、すぐさま問題のあったケーブルにタグをつけて使用不可機材と書いておいた。

さてこれで決着かと思いきや、つなぎなおしたUSBケーブルでポータブルSSDの中のファイルを確認しようとするとなぜだか開かない。Finderからドライブを開いてみてみるとディレクトリ構造やファイル名はそのまま残っているものの、よく見るとファイルサイズが「0」になっている!(ちなみに、もともとは40GBほどのファイルです)
そう、すっからかんの状態のファイル名だけが残っている状態。
おそらく交換前のUSBケーブルでSSDをマウントしている間に、タイミング悪くファイルへのアクセス中に途切れたことになってしまっていたのだろう。SSDへとコピー完了した際には正常にコピーできていることを目視確認しているのでその後に消失したことは疑いようがない。

せっかくなので、再度SSDへと同じファイルをコピーし、相性の悪いUSBケーブルで接続が途切れる様子を再現してみると再びファイルサイズが0になった。おそろしいものである。

ここまで簡単に消えてしまうというのはSSDならではというアクシデントなのかもしれない。
USBケーブルを正常なものに取り替えて再び同じファイルをコピーしてきてみると、今度は特に消えたりすることもなく正常に編集することができた。
やはり、USB3.0以降はケーブルの品質にもかなりシビアなものが要求されるらしい。
HDDケースに添付されていたものであっても油断してはいけない。大切なファイルが一瞬の判断ミスで消えてしまってはたまったものではないので、皆様くれぐれもご注意を。